2015.11.6 ON AIR 「アナログレコードでブルーズを聴こうシリーズ」第18回

15 hits / Little Willie John(KING 5004X)

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ON AIR TRACK LIST
1.Fever:Little Willie John
2.All Around The World:Little Willie John
3.Talk To Me:Little Willie John
4.Let Them Talk:Little Willie John
5.I Need Love So Bad:Little Willie John

 

 

 

 

今日はどうしてもみなさんに聴いて欲しいシンガー、リトル・ウィリー・ジョンをアナログレコードでON AIRです。
時代的にはブルーズからリズム&ブルーズが生まれ、それがソウル・ミュージックへと移行していく50年代半ばから60年代にかけて活躍したシンガーです。同時代にはかのサム・クックがいましたが、サムと双璧の素晴らしいシンガーだと僕は思っています。
1曲目の”Fever”は1958年に女性ジャズシンガーのペギー・リーがカバーしてヒットし有名になった曲ですが、オリジナルはこのリトル・ウィリー・ジョン。マドンナさんも歌ってます。ブルーズ系ではバディ・ガイがライヴで血管切れそうに歌ってます。
黒人ミュージシャンの間では名歌手として語り継がれていて、ジェイムズ・ブラウンはトリビュート・アルバムまで出しているし、2曲目のAll Around The Worldもリトル・ミルトン、ルース・ブラウンなどがカバーしています。
3曲目のTalk To Meは僕がウィリー・ジョンを聴いた最初の曲で、いちばん好きな曲です。昔カバー・レコーディングもしました。「僕に話してくれ、君のこと知りたいんだ。聴かせてくれ、優しく話してくれ、愛してるんだよ」とまあ歌詞は他愛ないラブソングものなんですが、そのスムーズな歌いぶりにサム・クックを初めて聴いた時のような感動がありました。次のLet Them Talkも素晴らしいバラードです。
最後のI Need Love So BadもB.B.キングほかたくさんの黒人ミュージシャンがカバーしているブルーズ・バラードの定番の一曲です。
「夜の中へ連れていってくれる誰かの手が欲しい、僕を強く抱きしめてくれる誰かの腕が欲しい。夜が始まりそして夜露が落ちる時、君のことがものすごく欲しいんだ」いいですね。
リトル・ウィリー・ジョンがあまり知られていないのは、彼が31才という若さで亡くなったこともあると思います。彼はリトルと呼ばれていたのですが、背が低くくてそのことにコンプレックスを持っていたようです。それで酒好きになりすごく短気な性格になってしまい、いつもナイフやピストルを持っているヤバいやつになってしまい、とうとう64年に人を刺し殺してしまって刑務所送りになりました。そして四年後の68年にその刑務所で亡くなってしまいました。本当にこんなに歌えるのに残念です。
今日ON AIRしたアルバムだけでなく、他の代表的なアルバムの写真も掲載しておきます。探してくださいね、リトル・ウィリー・ジョン!