2016.05.20 ON AIR

ハーモニカ&ピアノのブルーズ・インスト集

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The Best Of Little Walter/Little Walter(JICK-89326)

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HOTOKE’S BLUES POWER RADIO HOUR(P-Vine PCD-20346)

Junco Partner/James Booker(HNCD 1359)

Junco Partner/James Booker(HNCD 1359)

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The Best Of Johnny Otis/Johnny Otis(AB 120)

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100%Cotton/James Cotton(NEXCD 214)

 

ON AIR LIST
1.Juke/Little Walter
2.Blue Light/Little Walter
3,Swinging The Boogie/Pete Johnson
4.Pixie (Album Version)/James Booker
5.Harlem Nocturne/Johnny Otis
6.Creeper Creeps Again/James Cotton

前々回、ブルーズ・ギターのインスト特集をやりましたが、今日はハーモニカとピアノのインスト特集。
ブルーズ・ハーモニカのインストと言えばまず最初にこの曲が上がると思います。1952年R&Bチャートの1位になったリトル・ウォルターのJUKE!
リトル・ウォルターの残した曲は何曲もブルーズのスタンダードとなっていまも受け継がれているんですが、この才人のハーモニカ・テクニックを細かいところまでちゃんとできる人は少ないです。バックはギターにマディ・ウォーターズ、ジミー・ロジャース、ドラムにエルジン・エバンスという強力なメンツです。”My Babe””Sad Hours””Blues With A Feeling””Mean Old World”””You’re So Fine”と軒並みトップテン入りして、当時シカゴでいちばん売れたブルーズマンでした。
そんなにヒットしなかったんですが、僕は初めて次の曲を聴いた時鳥肌が立ちました。リトル・ウォルターのハーモニカ・プレイヤーとしてのテクニックすごさとフレイズのセンスの良さがすごく感じられる曲です。ハーモニカなのにアコーディオンのようにもオルガンのようにも聞こえる素晴らしいウォルターのハーモニカ・サウンドです。
Blue Light
ピアノもブルーズでは古くから使われてきたすごく大切な楽器ですが、ピアノが特別に脚光を浴びた最初はブギ・ウギのブームがあった30年代後半から40年代にかけてです。そのブギ・ブームの中心ミュージシャンのひとり、ピート・ジョンソン。
ロックンロールという音楽が生まれる10年以上前ですが、ロックンロールのビートがすでにピート・ジョンソンのピアノのグルーヴにあることがわかると思います。今日はこの番組の7周年記念アルバムから聞いてください。
Swinging The Boogie
ピート・ジョンソンも天才肌のピアニストですが、次のニューオリンズのジェイムズ・ブッカーもテイストは違いますが天才肌のピアニストです。手の腕が三本あると言われた人です。小さい頃にクラシックピアノの教育を受けていて、その素養も時々音に出てきます。スタジオ・ミュージシャンとしてはB.B.キングやT.ボーン・ウォーカーというブルーズだけでなく、ロックのドゥービー・ブラザーズやリンゴ・スター、ソウルのアリサ・フランクリンなどもういろんな録音に参加してます。
Pixie
次はどこかで聴いたことあるなぁ・・・っていう人がいると思います。年とった人なら曲名はわからんけど聴いたことあるって言う人多いと思います。ウエストコースのR&Bのボス、ジョニー・オーティスが1945年自分のビッグバンドで録音してスマッシュ・ヒットした曲です。
Harlem Nocturne
最後はもう一曲ハーモニカのインスト。スーパー・ハープと呼ばれるジェイムズ・コットンのパワフルなハーモニカが聴けます。
70年代半ばに彼が率いていたファンク・ブルーズバンド、ジェイムズ・コットンバンドの名作「!00%コットン」から。
Creeper Creeps Again