B.B.Kingの初期録音SP盤をシングル盤6枚組ボックスでP-Vineレコードがリリース
B.B.King RPM Singles vol.2


ON AIR LIST
1.She’s A Mean Woman/B.B.King
2.Hard Working Woman/B.B. King
3.3 O’Clock Blues/B.B. King
4.That Ain’t The Way To Do It/B.B. King
5.Don’t You Want A Man Like Me/B.B.King
先週の続きでP-Vineレコードから4月8日にリリースされたB.B.キングの初期のSP盤をシングル盤にした6枚組ボックスセットから聞きます。
1950年(私が生まれた年ですが)からRPMレコードで録音を開始したB.B.ですが、なかなかヒットには届きません。でもRPMレコードは約2年に渡り6枚のシングルをリリースし続けたわけです。もちろんシングル一枚で終わっているブルーズマンもたくさんいる中、やはりB.B.には特別な才能を感じていたのでしょう。メンフィスあたりのB.B.のライヴの評判がいいことも知っていたのでしょう。
まず一曲。”She’s A Mean Woman”
ブルーズの歌詞によく出てくる”Mean”ですが、「意地が悪い」と言う意味ですがそこから「汚い」とか「卑しい」と言う意味もあります。まあいい言葉ではないですが、次の歌は”She’s A Mean Woman”で「意地の悪い女」「邪悪な女」と言う意味で「彼女は俺に優しくしてくれないし、いつも嫌なことばかりする。もう家を出て行こうかと思うよ。あいつは毎日遊びに行って夜まで帰ってこない」
歌のイントロからその憂鬱な感じを絶妙な感じで出しているさすがB.B.キングです。
1.She’s A Mean Woman/B.B.King
今の2分30秒ほどの歌でさえB.B.が傑出したブルーズシンガーであることがわかります。
今の”She’s A Mean Woman”のB面に入れられたのが次のジャンプ・ブルーズ風の”Hard Working Woman”
“Hard Working Woman”ですから「働き者の女」ということで、お金をたくさん稼いでくれる女かと思いきや夜どこかへ行ってしまったりするんですが、「俺の彼女なんや」と言っとります。
ちなみにレコーディング・メンバーのクレジットを見るとドラムにアール・フォレストと書いてあるのですが、このアール・フォレストというドラマーが50年代から60年代にかけてメンフィスを中心に活躍していて、B.B.だけでなくジュニア・パーカー、ボビー・ブランド、ジョニー・エースと名だたるシンガー達の録音に参加したドラム名人です。
先週ON AIRした曲同様にこの曲でもフィニアス・ニューボーンJrが素晴らしいブギウギ・ピアノを弾いています。
2.Hard Working Woman/B.B. King
まだ20代中頃のB.B.のパワフルな溌剌とした歌が素晴らしいです。
そしてとうとうRPMで録音を始めてから6枚目のシングル”3 O’Clock Blues”が全米で評判になります。R&Bチャートで5週間連続一位。 B.B.キング26才。ミシシッピーの田舎から出てきてやっとヒット曲を出すことができたB.B.は世界のB.B.キングになる第一歩を踏み出したわけです。
「夜中の3時になっても眠れない。彼女がどこへ行ったのか探してみたけど見つからないんだ。もう終わりだ」と彼女への不信と嫉妬を滲ませたリアルなブルーズ。ギターはまだT.ボーン・ウォーカーの影響がモロに聞けるし、決して流暢ではないところがまたいい。歌に込められた不安なそして切迫した気持ちが多くの人の心に入った。
3.3 O’Clock Blues/B.B. King
実はこの曲はロウエル・フルソンの曲のカバー。他にもロウエル・フルソンの曲をB.B.はカバーしていますが、B.B.はフルソンにソングライターとして最大の賛辞を送っています。
そのB面の曲を聴いてください。
次の曲はB.B.が大きな影響を受けたルイ・ジョーダンの「カルドルニア」のムードがありますが、バックのミュージシャンたとのタイトな演奏がやはりクオリティを上げています。このRPMというレコード会社に入ったことが本当にラッキーだったと思います。素晴らしいスタジオ・ミュージシャン達が揃っていて、まだまだ未熟な完成されていないB.B.をすごくうまくブッシュしている。
4.That Ain’t The Way To Do It/B.B. King
もう一曲聴きましょうか。次の曲はミディアム・テンポのシャッフル・ビートを練習するのに最適な曲。こういうゆったりしたでもステディなブレないビートを演奏するのは本当に難しい。
5.Don’t You Want A Man Like Me/B.B.King
前回と今回、二回続けてP-Vineレコードが去る4月8日にリリースしたB.B.Kingの初期録音、RPMレコード時代のSP盤をシングル盤にした6枚組ボックスセットからお送りしました。当たり前ですがシングル盤は片面に一曲ずつしか入ってません。でも、それは一曲ずつを丁寧に聴くことに繋がっています。ぼく個人としては音のレベルも高くて臨場感はデジタルで聴くものとはまた違っています。昔、50年代の人たちがどんな感じでB.B.キングのブルーズを聴いていたのだろうというのもわかるような気がします。「B.B.King The First Six RPM Singles Box」少しお値段張りますが、おすすめです。