追悼:クラレンス・カーター vol.2
最後のディープ・ソウル・シンガー、クラレンス・カーター
Testifyin’ / Clarence Carter

Patches / Clarence Carter

ON AIR LIST
1.Back Door Santa/Clarence Carter
2.Snatching It Back/Clarence Carter
3.Soul Deep/Clarence Carter
4.It’s All In Your Mind/Clarence Carter
5.Patches/Clarence Carter
前回に引き続き先ごろ5/13に90才で亡くなってしまったディープ・ソウル・シンガー、クラレンス・カーターの追悼2回目です。
クラレンス・カーターはソング・ライターでもありいい曲をたくさん残しているのですが、今日最初に聴いてもらうちょっとエロいでもコミカルな面白いブルーズも得意にしてます。曲名がBack Door Santa。バックドアですから裏口サンタですが、「旦那が外で遊んでいる間に俺は裏口から入ってプレゼントを持って奥さんたちといいことをして彼女たちを幸せにする。ポケットにはちょっと小銭も持ってる。子供たちがいたら奥さんと2人きりになるために子供達に小銭をあげるんだ。みんなが俺のこと「裏口サンタ」って呼ぶんだ。わっはっはっ」です。
1.Back Door Santa/Clarence Carter
不倫ソングなんですが、ファンキーな曲調でおおらかな笑いがあるところがミソです。
次はゴリゴリのサザン・ディープ・ソウルのダンス・ナンバーですが、バックのマッスル・ショールズのフェイム・スタジオの録音メンバーの演奏も素晴らしい。太い音がグルーヴするこのメンバーならではのサウンド。1969年R&Bチャート4位まで上がった曲。これはクラレンス・カーターと同じく南部の名ソング・ライター、ジョージ・ジャクソンの共作です。一緒にハモって歌っていするのもジョージ・ジャクソン。
2.Snatching It Back/Clarence Carter
豪快というか痛快な歌いっぷりとバックのこれぞR&Bという感じでいいです。
次はソウル・ディープという曲名ですが、歌詞が「どうしてこんなに君のことが好きなのかわからない」から始まります。「僕の人生は君の愛次第なんだ。ぼくは死ぬまで君のために働く。君のため以外には何もないんだ。そしてぼくの君への愛は魂の奥深く流れる川のように流れているんだ」
3.Soul Deep/Clarence Carter
こういうサザン・ソウルと呼ばれる南部のソウル・ミュージックにある無骨な男の愛の歌が僕はやっぱり好きなんですね。ソウル・ミュージックと一言で言ってもいろんな歌があるのですが、すごく洗練されたものよりどこか田舎の香りがする関西弁で言うといなたい感じがあるものがぼくは好きなんですね。
次の曲は1970年にR&Bチャートの13位まで上がった曲です。
フラれた時にもう立ち上がれないと落ち込んでいるときにお母さんが「(It’s All In Your Mind)全てはお前の気持ち次第だ。お前のことをわかってくれる女性が必ず現れる。」とお母さんに励まされる歌なんですが、途中にお母さんが言ったいい言葉があります「”Quitters Never Win.Take The Bitter With The Sweet And Try It Over Again”逃げる人は決して勝てない。甘さと一緒に苦味も味わいなさい。もう一度トライするんだよ」
4.It’s All In Your Mind/Clarence Carter
最後の曲はB.B.キングのバージョンでもON AIRしたことがありますが、いつも聞くたびに涙が滲んでしまう曲です。タイトルのPatchesというのは男の子の愛称です。貧しい家庭に育つその男の子の父親が死んでしまう間際に息子のパッチィズに「俺が死んだらお前が家族の面倒を見てくれよ。頼むぞ」と言い残すと言う曲です。何かアメリカ南部の貧しく真面目な人たちの風景が見えるような曲です。R&Bチャート2位、ポップチャートでも4位まで上がった大ヒット曲です。
5.Patches/Clarence Carter
クラレンス・カーターはアメリカ南部アラバマに盲目の黒人として生まれ点字を勉強してアラバマ大学まで行きました。ギターを弾くソウルシンガー&ソングライターとして90才まで生きてきた日々は並大抵の努力ではなかったと思います。でも、聴いてもらったようにどこかユーモアと心の大きさがあり、また普通に生きる人たちへの目線がいつもあるミュージシャンでした。
まだまだいい曲がたくさんあります。聴いてもらいたいです。前回に引き続きクラレンス・カーターの追悼2回目でした。冥福を祈ります。