「ブルース&ソウル・レコーズ誌 No.158」発売中!

少し遅ればせのお知らせですが、私がエッセイ”Fool’s Paradise”を連載している「ブルース&ソウル レコーズ誌 」の最新号が出版されています。
今回の私の連載はブルーズの歌詞について書きました。アフリカン・アメリカンの民族音楽として発祥したブルーズは当然英語で歌われているわけですが、その英語の歌詞を理解するとブルーズという音楽がとても身近に感じられます。
特集は「ブルースの母」と呼ばれた女性ブルーズ・シンガーの祖、マ・レイニー(マはママの意味)です。ブルーズが録音され始めた1920、30年代のブルーズの様子も書かれています。付録のCDにはいにしえの貴重なブルーズが収録されています。
Amazonなどネットはもちろん、全国の書店、レコード店でも購入できます。

公式ウェブサイトはこちらhttp://bsrmag.com/

“Life Goes On”

“Life Goes On”
コロナ禍になってから一年が過ぎて番組もずっとぼくの住んでいる東京の自宅からのリモート収録になり、キー・ステーションの弘前アップルウエーブでの録音ができない状態になっています。
大好きな弘前に行けないことも辛いのですが、やはりリモート収録とスタジオでの収録はリアル感が違います。ラジオから流れるサウンドの質にはほとんど変わりはないので「リモート収録です」と言わなければ聞いていてわからないと思います。しかし、新幹線に乗って東北の風景を車窓から眺めてその日収録する原稿や曲のチェックをしていると自然とテンションも上がるのですが・・・。
番組としては新譜や名作の再発などを紹介しながら「永井ホトケ隆が選ぶブルーズ・スタンダード」という企画も挟んでいます。これはブルーズが録音されるようになった1920年代から現在までのブルーズの中から、これからも聴き続けられて行くブルーズ名曲と僕が個人的にこの曲はずっと残って欲しいと思う曲を選んでいます。つまりブルーズの曲としてのアーカイヴスを番組のHPに残して置きたいと考えています。それがブルーズをそして音楽を愛する後続の人たちのひとつのガイドになればと思っています。
また、僕が生でギターを弾きながら歌うスペシャル・バージョンもお送りしたいと思っています。
今年は番組開始から15年目にあたります。その記念のようなことも何かしたいなと考えています。
4月になって新たな年度ということで気持ちも新たに頑張ります! 路傍に咲く強いタンポポのように。
2021年4月
永井ホトケ隆

映画”RUMBLE” (The Indians Who Rocked The World)

映画”RUMBLE” (The Indians Who Rocked The World)
~アメリカ音楽に多大な貢献をしてきたネイティヴ・インディアンの音楽そしてビート~

アメリカの音楽にネイティヴ・インディアンの音楽が及ぼした影響を探ったドキュメント映画。引き込まれるとても深い映画であり、学ぶことの多い映画だった。
タイトル”RUMBLE”は1958年にリリースされたロック・サウンドのパイオニア、リンク・レイの代表曲。その曲が流れレイの出自がネイティヴ・インディアンである話から映画は始まる。
アメリカの音楽界にネイティヴ・インディアン系のミュージシャンがいることは知っていた。この映画にも出てくるジェシ・ディヴィス、ジミ・ヘンドリックスの出自は早くから知られているし、
この映画には出てこないがリタ・クーリッジもインディアンの血を引いていると知っていた。ブルーズのT.ボーン・ウォーカーもそうだ。しかしハウリン・ウルフもインディアンの血が流れていることは今回初めて知った。
最初に出てくるリンク・レイは最初白人だと思っていた。この映画では先の”RUMBLE”という曲にネイティヴ・インディアンの音楽のビートが流れていることを教えてくれる。
そして、一番驚いたのはデルタ・ブルーズの偉人、チャーリー・パットンのブルーズにもネイティヴ・インディアンのリズムのグルーヴがあると解説されたことだ。前々から残されたパットンの写真から彼は黒人の血だけではないとは知っていたが、彼のブルーズにそういうルーツが内包されていたとは驚きだった。
あまり書いてしまうとネタバレになってしまうのでここ辺りで止めておくが、ブルーズやロックだけでなくアメリカのミュージシャンに実に多くのネイティヴ・インディアン系がいることがこの映画でわかる。そして、それは同時にアメリカの音楽がインディアンの音楽のテイストをたくさん含んでいるということだった。また、彼らがアフリカン・アメリカンと同様に言われなきひどい差別を受けてきたことも描かれている。
この映画を観ることでそういう背景を知ることもできるし、また一層ネイティヴ・インディアンの音楽のルーツを楽しみながらブルーズやロックを聴くことができる。
何度かライヴを観たそして話もさせてもらったニューオリンズのマルディグラ・インディァンのトライブ「ゴールデン・イーグルス」のビッグ・チーフ、モンク・ブードローが映画に出てきたのも嬉しかった。
本当にたくさんの知らないことを教えてくれる映画で是非DVD化していただきたい。

出演:リンク・レイ、ジミ・ヘンドリックス、チャーリー・パットン、ミルドレッド・ベイリー、ジェシ・エド・ディヴィス、ランディ・カスティーヨ、スティービー・サラス、ロビー・ロバートソンなど
公式HP:https://rumblethemovie-japan.com


Blues & Soul Records No.156

私がエッセイ”Fool’s Paradise”を連載している「ブルース&ソウル・レコーズ」誌の新しい156号が発売されました。書店、レコードCD店 などで販売されていますがAmazonなどネットでも買うことができます。
今号の特集は11月に復刊販売される名著「ブルースの歴史」(ポール・オリヴァー著)に関連したブルースの源流の曲、アルバム、ブルーズマンの紹介解説が網羅されています。「ブルース&ソウル・レコーズ」誌を読んでから「ブルースの歴史」に取り掛かると、ブルーズという音楽を知るいい順序になると思います。
秋の夜長、「ブルース&ソウル・レコーズ」を読んで番組「ブルーズ・パワー」を聴いてください。

BLUES & SOUL RECORDS No.156 (発行(株)トゥーヴァージンズ)

「ブルースの歴史」(11月下旬発売/土曜社刊)

♪R&B、ソウルの名曲を洪水のように作り出したモータウンというレコード会社のストーリー「The Making Of Motown」♪

 

話題の映画”The Making Of Motown”を公開に先立って送っていただいたDVDで見させていただいた。
モータウンといえば誰もが聞いたことのある音楽を作り出してきたレコード会社だ。マーヴィン・ゲイの”What’s Goin’ On”、スティービー・ワンダーの”You’re The Sunshine Of My Life”,ジャクソン5の”ABC”などは誰もが一度は耳にしたことのあるポピュラーなソウル・ミュージックだ。会社が創立直後の60年代からミラクルズ、マーヴェレッツ、テンプテーションズ、フォートップス、スプリームスなどによるヒット曲の連発で、モータウン・レコードの本社は”Hitsville USA”とよばれた。僕が中高生の60年代ビートルズやストーンズらブリティッシュ・ロックをラジオで追いかけている時代に、ポップチャートを上がってトップ10に入る黒人音楽は大抵モータウンの曲だった。だからレコードを持っていなくても覚えている曲がたくさんあり、70年代に入って自分がブルーズから黒人音楽に突入した後モータウンのレコードを買い漁ることになった。
映画の内容は創業者のベリー・ゴーディと右腕だったミラクルズのスモーキー・ロビンソンがモータウンの過去を回想する形で始まる。あまり内容を言うとネタバレになるので控えるが、売れることを第一の目標にしたゴーディの制作から販売までの緻密な戦略がすばらしく、また豊富な音楽知識から生まれる彼の素晴らしい閃きにも感嘆する。また右腕スモーキーの作曲から歌唱だけでない稀有な音楽的才能にも改めて驚いた。そして彼らを取り巻く作詞作曲のチーム、ディレクター、エンジニアから秘書に至るまでの結束力の強さ。そこにミュージシャンだけでなくどんどん優秀な人材が集まってくる流れは、音楽だけでなく様々な事業にも通じるものだ。
もちろん映画の中で流れるモータウンの曲にワクワクするし、ミュージシャンのインタビューで初めて知ることもたくさんあり、珍しいフィルムも挿入されている。
そして、現在アメリカで人種問題の大きな動きになっている”Black Lives Matter”のムーヴメントに通じるアメリカ社会の問題の内実が当時から何も変わっていないことを知ることにもなる。おっと!ネタバレ注意!
黒人によって作られたモータウンというレコード会社の音楽は、白人層にも受け入れ易く作られている。それ故、白人にも真似して作れそうにも思えるのだが絶対にモータウンにしか作れないものだった。それは「モータウン・サウンド」と呼ばれた曲、歌唱、演奏、録音、アレンジその全てがモータウンというレコード会社でしか、そこにいた優秀な人たちでしか作れなかった固有のものだからだ。
流れてくる音楽に体を揺らしながら、一緒に歌いながらこの素晴らしい映画を観ていただきたい。
東京では今日9/18(金)から公開だそうです。

78才とはとても思えないパワフルでソウルフルなドン・ブライアントの新譜

コロナ感染が始まってからできる限り自粛生活をしているが、髪をどうしても切りたくて外出した。都心に出たついでに半年ぶりにレコード屋巡りをした。新宿も渋谷もタワーレコードのブルーズコーナーは増々小さくなって瀕死の状態になりつつある。ブルーズ・コーナーだけでなく洋楽全体を若い人たちがあまり聞かなくなっていると言う現状。時代によって音楽の流れは変るからそれも致し方ないか・・とも思うが、音楽は文化でもあるからブルーズのようなルーツ・ミュージックはいつもある程度の豊かな品揃えが必要ではないかと思う。それにしてもK-Popでワン・フロアというのが自分には理解しがたい。
閑散とした洋楽フロアでブルーズ~ソウル~ジャズ~ロックと見て帰ろうとした時に「あっ、オレ、取り置きのレコードを買いに来たのんだ」と気づいた。自粛で家にいる時にいろいろポチってネットで買うくせがついていて、時々何をポチったのか忘れてしまう。
それで取り置きを頼んだのがこのドン・ブライアントの新譜。

You Make Me Feel/Don Bryant (Fat Possum Records CDSOL-5483)

1曲目が始まり最初の歌声を聞いて「Ok!大丈夫、バリバリやん」と78才の力強い歌唱にまず安堵。歌の体幹が実にしっかり安定している。そして、彼の実直な歌い方にまず「ああ、サザン・ソウル」と胸が熱くなる。シャウトからファルセットまで喉がまったく衰えていないどころか歌の表現がまた深くなったように思える。
1曲目は新曲の”Your Love Is To Blame”。いまも曲を作る意欲が彼にはあり、それを最初に持ってくる誇りと気力に頭が下がる。ドンは今更説明することもなく、60年代からメンフィス・ソウルの優れたソングライターとして高く評価されている。奥さんのアン・ピープルズに書いたヒット曲、”I Can’t Stand The Rain”はソウル・ミュージック史に残る名曲だ。その奥さんに書いた”99 Pounds”が2曲目に歌われている。他にも70年代にオーティス・クレイに書いた”I Die A Little Each Day”、60年代自らが歌い今回少しアレンジを変えて歌った”Don’t Turn Your Back On Me” など自作の名曲への熱のある歌もいい。
そして、新作で良かったのはバラード”A Woman’s Touch”だ。「何も育たない庭のように、家庭ではない家のように私は感じる。メロディのない歌のように、いつもひとりでいる男のように感じる。私に必要なものそれは女性のふれあいだ」僕はこの歌を聞いた時にひとりでいる中高年の男を思い描いた。死別したのか離婚したのか、理由はわからないが年老いてひとり暮らす男には燃えるような恋ではなくそっと手に触れてくれるような柔らかい愛が必要なのだ。静かにでも心のこもったふれあいが・・。
奥さんのアン・ピーブルズは素晴らしい歌手でチャーミングな女性で人気もすごくあった。70年代メンフィス・ソウルのクイーンだった。いまは病で彼女はリタイアしてしまい、もうステージを見ることもできないし、アルバムもリリースされない。アンが人気ソウル・シンガーとして活躍していた時は裏方のように彼女のうしろでサポートしていた。もちろん彼女のために曲も書いていた。
ドンはソウル・シンガーとしては大きな華を咲かせた人ではなかったが、いい時も悪い時もずっと彼女に寄り添って生きてきた。そして、こうして長いアンとの人生の中で生まれて来る愛の歌をいまも僕たちに届けてくれている。
そして、今回のこのアルバムを後ろで支えているドラムのハワード・グライムス、オルガンのチャールズ・ホッジズ、キーボードのアーチー・ターナー・・とかってのメンフィス・サウンドの要たちが元気でいまも演奏していることが何より嬉しい。コロナが収まったらもう一度彼らと一緒に来日して欲しい、ドン・ブライアント。
78歳、現役。孫の世話などしてる場合やない。

★新しい「ブルーズ&ソウル・レコーズ誌」★

日本で唯一の黒人音楽専門誌「ブルーズ&ソウル・レコーズ誌」の新しい号(No.155)が発売されています。
今回は強烈な表紙写真のリトル・リチャードの追悼特集です。ロックンロールの創始者として多大な音楽的功績を残したリトル・リチャード。その彼の人生そしてシングル、アルバムの詳細なデータ、そして関連ミュージシャンなど豊富な記事が掲載されています。
ロックンロールそして現在のロックへの理解を深めるために最適なテキストになっています。
他には先頃亡くなった素晴らしい女性ソウルシンガー、ベティ・ライトと同じく急死した現在形のブルーズマン、ラッキーピータソンへの追悼文とアルバム紹介などもあります。
そして、僕の連載「Fool’s Paradise」は三回目です。アメリカで盛り上がっているBlack Lives Matterの運動に関連して自分の体験を書きました。
全国書店、レコード店などで販売されています。

「ブルーズ&ソウル・レコーズ誌」を読んでいただいてわからないことがあったらお答えしますので番組宛にメールください。
★また9/11のこの番組ででリトル・リチャードの強力なライヴ・アルバムをON AIRします!お楽しみに!

公式WEB https://bsrmag.com/magazine/bsr155/

★永井ホトケ隆の連載始まりました!

日本で最も読まれているブラック・ミュージック誌「ブルース&ソウル・レコーズ」の最新刊(No.153/6月号)から連載”Fool’s Paradise”が始まりました。
遠い昔の話から最新のことまでブルースのまつわる私の想いをこの連載に残していきたいと思っています。
是非、ご一読ください。

全国の書店、またAmazonなどネットでも購入できます。定期購入はhttp://fujisan.co.jp/bsrからどうぞ

公式WEB https://bsrmag.com/

 

★ライヴ&ツアー延期のお知らせ★

新型コロナウィルスの拡散防止の観点から5月までの以下のライヴ・ツアーは全て延期となりました。
申し訳ありません。残念のひとことです。
延期の日程が出ましたらまた告知させていただきます。
よろしくお願いします。
永井ホトケ隆

4/15(水)福島 Player’s Cafe

出演:永井ホトケ隆vo&g 上村秀右g&vo
O.A:BLUES SNACKS、セイノトモヤ

 

4/16(木)山形 SANDINISTA

出演:永井ホトケ隆vo&g 上村秀右g&vo
OA:the BB’s DJ:osam/久四郎

 

4/17(金)盛岡 Be One Box

出演:永井ホトケ隆vo&g 上村秀右g&vo
O.A:TAXI and the Buckyaroos

 

4/18(土)弘前 Eat &Talk

「永井ホトケ隆のブルーズ夜話」
出演:永井ホトケ隆talk&vo,g サポート:上村秀右g

 

4/19(日)石巻 SADI

出演:永井ホトケ隆vo&g 上村秀右g&vo

 

4/20(月)仙台 Live Music Cafe Dimples

出演:永井ホトケ隆vo&g 上村秀右g&vo

 

4/21(火)水戸 Paper Moon

出演:永井ホトケ隆vo&g 上村秀右g&vo
O.A:Clap Blues Band

 

4月28日(火)大阪南森町Chicago Rock 問:06-6356-0772

出演:永井ホトケ隆Vo, G&森俊樹Vo, G

 

4月29日(水祝)京都 拾得 問:075-841-1691

「塩次伸二メモリアル」
出演:8823+永井”ホトケ”隆

 

4月30日(木)神戸 James Blues Land 問:078-371-2720

「塩次伸二メモリアル」
出演:8823+永井”ホトケ”隆

 

5月1日(金)高槻Hideaway 問&予約:090-6965-8645

出演:永井ホトケ隆 Vo, G&森俊樹Vo, G
O.A 19:10 タツロー&コージロー

 

5月2日(土)神戸ぺけひゃく 問&予約:090-3614-8444

出演:永井ホトケ隆Vo, G&森俊樹Vo, G

 

5月3日(日) 難波 Music Bar S.O.Ra 問&予約:06-6644-9292

「永井ホトケ隆のブルーズ講座Vo.23」
テーマ「ブルーズはほんまにロックの親父なのか」
出演:永井ホトケ隆(talk+vo&g) サポート:森俊樹(g)

 

5月4日(月/祝)和歌山HOBO’S BAR 問:090-1962-0909

出演:永井ホトケ隆 Vo, G&森俊樹Vo, G

 

5月5日(火/祝)松屋町LAMP 問:06-4305-4697

出演:永井ホトケ隆Vo,G&森俊樹Vo,G

 

5月6日(水/祝)奈良 Vanda melilie 問:0742-35-2818

出演:永井ホトケ隆Vo,G&森俊樹Vo,G

 

★blues.the-butcher-590213 スケジュール

永井ホトケ隆(vo&g)+沼澤尚(ds)+中條卓(b)+KOTEZ(hca&vo)

“Blues Before Sunrise”LPレコード リリース記念ツアー第1弾

5月10日(日)浜松エスケリータ68 問:053-485-9968

ブルーズ・ザ・ブッチャー+うつみようこ

 

5月11日(月)名古屋TOKUZO 問:052-733-3709

ブルーズ・ザ・ブッチャー+うつみようこ

 

5月12日(火)京都 磔磔 問:075-351-1321

ブルーズ・ザ・ブッチャー+うつみようこ

 

5月13日(水)神戸JAMES BLUES LAND 問:078-371-2720

ブルーズ・ザ・ブッチャー+うつみようこ

 

5月14日(木)大阪 Music Bar S.O.Ra 問:06-6644-9292

ブルーズ・ザ・ブッチャー+うつみようこ

 

5月15日(金)松阪M’AXA 問:0598-56-4825

ブルーズ・ザ・ブッチャー+うつみようこ

 

5月16日(土)御前崎 椿 問:0537-86-7150

ブルーズ・ザ・ブッチャー+うつみようこ