ボニー・レイットの新譜”Dig In Deep”を聴く
Dig In Deep/Bonnie Raitt (REDWING Records RWR033)
ON AIR LIST
1.Gypsy In Me/Bonnie Raitt
2.All Alone With Something To Say/Bonnie Raitt
3.I Knew/Bonnie Raitt
4.Shakin’ Shakin’ Shake/Bonnie Raitt
今日は大好きなボニー・レイットの新譜。通算20作目。1971年にアルバム”ボニー・レイット”でデビューしてから45年。若い頃から僕は好きでしたが、彼女は年を重ねるごとにいい感じになってきて、コンスタントにアルバムを出してツアーもがんばってやってます。ところでボニーはいくつになったんやろと思ったら僕よりひとつ年上だけ。66才。11月8日生まれやから星座は僕と同じ蠍座。ボニー・フリークとしては同じ星座っていうだけで嬉しいです。
まず彼女の20枚目となる新しいアルバムから、ボニーの素晴らしいスライド・ギターも聞けるどっしりと重量感のあるブルーズロックを。
Gypsy In Me
旅をずっと続けている彼女の音楽と人生がひとつのところに止まらないジプシーのようなので「ジプシー・イン・ミー」というタイトルなんだと思います。
ボニー・レイットのお父さんはブロードウェイ・ミュージカルの有名なスターなんですね。だから生まれた時から家には音楽が溢れていたと思うのですが、初めてのギターは12才、日本だと小学校6年生ですか。ボニーはギターを手にして10代の中頃からブルーズが好きになったようで、ハウリン・ウルフとかロバート・ジョンソン、シピー・ウォーレンス、それにのちに教えを乞うことになるフレッド・マクダウエルなんかを聴いてます。大学でドロップアウトしてミュージシャンの道に入るんですが、お父さんは心配やったでしょうね。セレブな家庭だったと思うし当時60年代に白人の娘が黒人のブルーズを好きになってフレッド・マクダウエルを追っかけていくんですから。でも、逆に言うとボニーはその頃から音楽をやることに腹が据わってたということです。
では、次は彼女のさりげない色香のある歌。
All Alone With Something To Say
70年代中頃から長い間ヒットにも恵まれず低迷していたボニーですが、1989年のアルバム”Nick Of Time”でグラミーのAlbum Of The YearとBest Female Rock Vocal Performanceを獲得しました。ボニーは再び脚光を浴びるようになり、それから安定したアルバム・リリースとコンサート・ツアーを続けて、いまではアメリカのミュージック・シーンにはなくてはならない人になりました。低迷している時にはアルコールに溺れたり、バンドも持てなくてひとりでギターを持ってコーヒーハウスやバーを回って歌い続けてました。
次の曲はそのニック・オブ・タイムを思い出させるようなミディアム・テンポのゆったりした曲です
I Knew
彼女はブルーズだけでなくいろんな人との出会いがあって、それを自分の音楽の糧にしてきました。ギターを直接教えをもらったブルーズのフレッド・マクダウエル。それからシンガー・ソングライターのジャクソン・ブラウンやジェイムズ・テイラーの影響を受けて、スライドギターに関してはもうひとりリトル・フィートのローウェル・ジョージの影響を受けて自分のギター・スタイルを確立していきました。
コラボもたくさんあって、ノラ・ジョーンズとテネシーワルツをデュエットしている映像とか、アーロン・ネヴィルと共演している映像がYOU TUBEに出ていたり、あとアレサ・フランクリンとの共演やジェイムズ・テイラー、ブルーズではジョン・リー・フッカーやバディ・ガイ、ジュニア・ウエルズとのコラボもありました。そして、このアルバムでは僕も大好きなロス・ロボスのカバー歌ってます。
Shakin’ Shakin’Shake
アメリカ、ヨーロッパではツアーをしているので是非日本にも来て欲しいです。
Hey Hey The Blues Is Alright!