今年一年ありがとうございました
Jon Batiste / WE ARE
Mavis Staples & Levon Helm / Carry Me Home
Bonnie Raitt / Just Lik That
Kick Off The Blues / 永井ホトケ隆
ON AIR LIST
1.Freedom/Jon Batiste
2.This May Be The Last Time / Mavis Staples & Levon Helm
3.Waitin’ For You To Blow/Bonnie Raitt
4.44 Pistol/Duwayne Burnside
5.Good Night Irene/永井ホトケ隆
今年も「ブルーズパワー」を聴いていただきありがとうございます。未だにコロナ禍でキーステーションの弘前のアップル・ウェーブにほとんど行けてないのですが、来年は感染に気をつけけながら収録に行きたいと思っています。自分のバンド”ブルーズ・ザ・ブッチャー”も去年の11月くらいからツアーを再開し、今年は3回ロングツアーに出ました。来年はバンドの新しいアルバムのレコーディングもすでに決まっています。また、今年はこの番組の15周年を記念して私の初めての弾き語りアルバム”Kick Off The Blues”をリリースできました。青南商事さんはじめ関係者の皆さんに感謝いたします。そのリリース・ツアーもまだ残っていまして暖かくなった頃に再開したいと思っています。とにかく不自由な中、今年はかなり動き始めた年でした。また動けない時もこの番組をやっていることが自分にとっては精神的な力になっていました。音楽を、ブルーズを届けているという気持ちをこの番組をやることでキープできていると思いました。
さて、去年から今年の初めにかけて僕がよく聴いたのがジョン・バティーストのニューアルバム”WE ARE”でした。アフリカン・アメリカンのミュージシャンの中でぼくが今一番注目している若手ですが、出身のニューオリンズのR&Bなどをルーツにジャズ・テイストからヒップホッブ、ラップなどをミックスさせた音楽は本当に見事です。グラミー賞に11部門ノミネートされ5部門で受賞するという素晴らしさ。まだ35歳です。
1.Freedom/Jon Batiste
バティーストはブラック・ライヴズ・マターの運動など政治や社会の問題にも積極的に関わり、それを上手く音楽でも表現できる彼の才能は素晴らしいです。これからも注目したいと思います。
政治や社会の問題といえば、60年代からずっとメッセージ・ソングを歌っているメイヴィス・ステイプルズ。そのメイヴィスとザ・バンドのドラマーでありシンガーでもあったレヴォン・ヘルムがコラボしたのが、レヴォンの遺作となったアルバム”Carry Me Home”
これも今年の印象に残る一枚でした。
ふたりがこのアルバムをレコーディングしてた時の映像がネットに出ているのですが、本当に誠実なふたりの気持ちが寄り添って演奏し歌っている様子が心を打ちます。
2.This May Be The Last Time / Mavis Staples & Levon Helm
今のメイヴィスと仲がよくコラボのライヴも行なっているボニー・レイットのニューアルバム”Just Like That”も今年リリースされました。1971年にファースト・アルバムがリリースされ今回が通算21作目。長いキャリアをもち今やアメリカのロックのトップ・ミュージシャンになりいろんなミュージシャンのゲストにも引っ張りだこのボニーです。来日してほしいですね。メイヴィスと一緒に来てくれたら最高なんですが、そういう気の利いたことをしてくれる呼び屋さんいませんかね。
3.Waitin’ For You To Blow/Bonnie Raitt
しかし、今年はブルーズのいい新譜というのがなかなかなくて、この番組はブルーズの番組なので困ってますが、この前ON AIRしたドゥエイン・バーンサイドの弾き語りアルバムですかね。本当に彼なんかにもっとアルバム出してもらって頑張って欲しいんですがね。北ミシシッピの生まれでお父さんはヒル・カントリー・ブルーズの親玉、RL.バーンサイドでその息子ですからもう体にブルーズが染み込んでいる男なんで頑張って欲しいです。
曲はミシシッピに昔から伝わる伝統的なブルーズです。こういう曲がやれる人も少なくなっているんだと思います。
4.44 Pistol/Duwayne Burnside
それで最後に手前みそですが、今年は自分の初めての弾き語りアルバムがリリースできたことがすごく大きなことでした。この番組が15周年を迎えたのでその記念で作らせてもらったのですが、自分にとってはまた新たな弾き語りという目標ができました。年を重ねても何か新しいことをやることが大切だと思ってます。それでアルバムタイトルも大好きなラグビーの試合開始の最初のキックをKick Offというのでそこからとって”Kick Off The Blues”としました。では本当に手前みそですが・・
5.Good Night Irene/永井ホトケ隆
コロナだけではなく、ウクライナ戦争はじめ世界で起きている紛争、いろんな差別、貧困など毎日ニュースで知る出来事に暗くなることも多いです。
日本でも生活に困っている方もたくさんいます。そういう全てが少しでもよくなっていくことを願って、何か助けられるようなことができればと思います。来年が皆さんにとって本当により良い一年でありますように!良いお年をお迎えください。今年一年ありがとうございました。
Hey Hey The Blues Is Alright!