2016.01.29 ON AIR

Keith Richardsの新譜”Crosseyed Heart “をアナログレコードで聴く

20160129

ON AIR TRACK LIST
1.Crosseyed Heart/Keith Richards
2.Heartstopper/Keith Richards
3.Robbed Blind/Keith Richards
4.Trouble/Keith Richards

キース・リチャーズ・・・いわずと知れたローリング・ストーンズのギタリストですが、そのキースが昨年9月に前のソロ・アルバム「メイン・ディフェンダー」以来23年ぶりにソロアルバム「クロスアイド ハート」をリリースしました。この番組でもいつON AIRしょうかと思っていたのですが、すっかり年を越してしまいました。
このアルバムは去年の後半リリースされた新譜の中では、僕がいちばんヘヴィ・ローテーションで聴いたアルバムでした。
このアルバムも魅力やキースの魅力を喋る前にまずは一曲目。ちなみに僕はこのアルバムをアナログレコードで買ったので、今日はアナログレコードで聴いてもらいます。アナログでは2枚組になっていてまずは一枚目の最初の1″Crosseyed Heart”と”Heartstopper”の2曲を続けて聴いてください。とくに曲が変るところのかっこよさ、2曲目のあたまのドラム、スティーヴ・ジョーダンのスネア一発を聴いてください。

長年のストーンズ・ファンからはチャーリー・ワッツのグルーヴに慣れているのでスティーヴのグルーヴはタイト過ぎるという声もありますが、前に進んでいく推進力のあるドラムはやはり魅力的です。僕もそうですが、キースもチャーリーとスティーヴふたりとも好きなんだと思います。

キースならでは歌のメロディがあってそれはなんか懐かしい感じのするものが多いのですが、次の曲なんかもすごくシンプルでキースは別に歌が上手いという人ではないのですが、彼の暖かさがわかるような歌です。”Robbed Blind”
ラリー・キャンベルのペダル・スティールもすごくいい効果を出してますが、途中のキースのギターの短いソロでのツボしか押してないような演奏が素晴らしいです。

次の曲はこのアルバムのプロモーション曲としていち早く発表された曲です。
かっこいいロックンロールですが、サビのメロディがキャッチーでこのあたりにもキースのセンスが光ります。基本的にキースとスティーヴとふたりで音作りをやっているのだと思いますが、この曲には強者ギターのワディ・ワクテルが参加しています。ワディはキースの最初のソロアルバム「トーク・イズ・チープ」からずっと参加していますが、ジェイムズ・テイラー、ジャクソン・ブラウン、トム・ウェイツ、リンダ・ロンシュタット、ボブ・ディランなどにも参加。そのワディの切れ味のいいギターも聴ける”Trouble”

僕は一度もキースのソロのバンド「Xペンシィヴ・ワイノス」を生で見たことがないので、見てみたいなぁといつも思っています。
70過ぎても前に向かっていくこのキース・リチャーズの新しいアルバム「Crosseyed Heart」を来週も聴きます。
では、最後にキースの言葉を「学び続けることに終わりは無い。もう学ぶことがないなんてことは絶対にない」

では、また来週Hey Hey The Blues Is Alright!

2016.01.22 ON AIR 追悼:Allen Toussaint vol.3

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ON AIR TRACK LIST
1.Southern Night/Allen Toussaint
2.From A Whisper To A Scream/Allen Toussaint
3.Soul Sister/Allen Toussaint
4.With You In MInd/Allen Toussaint
5.It’s Raining/Allen Toussaint

 

 

 
昨年急逝してしまった偉大なミュージシャンであり、アレンジャー、プロデューサー、ソングライターであるアレン・トゥーサンの特集の三回目です。
70年代に入っていよいよ自分のソロ・アルバムを発表するトゥーサンですが、最初のソロは1970年のアルバム”From A Whisper To A Scream”。
でも、僕にとって彼のソロの曲といえばまず頭に流れてくるのが、ニューオリンズの夜の素晴らしい風景を幻想的に描いた75年の「サザン・ナイト」です。ニューオリンズの定番曲「ディピティーナ」「アイコアイコ」「ビッグチーフ」「ウォーキング・トゥ・ニューオリンズ」などと同じようにニューオリンズを想い出す曲です。
「君は南部の夜を感じたことがあるかい?」と始まる歌詞は、気持ちのいい南部の空や風の中にいる素晴らしさを歌ってます。今日の一曲目は”Southern Night”

年代的に逆になってしまいますが、70年リリースの彼の最初のアルバムを聴いてみようと思います。アルバム・タイトル曲ですが、これも僕は大好きなエスター・フィリップスのカバーで最初に聴きました。
つき合っていた彼女がどれほど自分のことを想っていてくれたかを別れてから知った男の嘆きのような歌ですが、「4月の一ヶ月に降る雨の量よりももっといっぱいの涙が君の瞳から落ちてくるのを見たんだ。君の優しさをいつもある壁紙のように普通なことだと想っていたんだ。オレはバカだった。君が自分にとって大切な存在であることがわからなかったんだ」
「ささやきから叫びまで」~”From A Whisper To A Scream”
普通の人に作れない独特のメロディ感とか和音感があります。こういうのがアレン・トゥーサンだと感じます。

トゥーサンは72年にアルバム”Life,Love And Faith”をリリースします。リズム隊となっているのはやはり「ミーターズ」
この曲でもミーターズの太いグルーヴが聴けますが、コーラスアレンジやコーラスワークも独特でこういうことをよく思いつくなぁということが多々あります。やはり、才人だと感じさせる一曲でもあります。クールな一曲、”Soul Sister”

次は1978年の”Motion”というアルバムに収録されているものでソロの3枚目。これはセルフ・プロデュースではなくアトランティックレコードで腕をふるったジェリー・ウェクスラーがプロデュース。ニューオリンズではなくハリウッド録音。
ドラムにジェフ・ポーカロ、ベースにチャック・レイニー、ギターにラリー・カールトン、あとギーボードにリチャード・ティの名前もあり名人たち大集合です。コーラスにはエタ・ジェイムズやボニー・レイットの名前もあります。
「君といっしょにいると想えばなんでもこいだ。君といっしょにいると想えば力があふれ、君といっしょにいると想えば何でもやれる。君といっしょにいると想えばオレは生きていける。君といっしょにいると想えばね」
何気ないいい曲です”With You In MInd”

2013年リリースの「ソング・ブック」というアルバムがアレン・トゥーサンのラスト・アルバムになってしまいました。
録音されたのが2009年で全編弾き語りのアルバムです。これでもわかるようにここ数年トゥーサンは弾き語りやライヴを盛んに行ってきて、日本にも来てくれました。
本当に偉大な人で黒人、白人問わず実にたくさんのミュージシャンに影響を与えた人で、彼なくしてはデビューできなかった、有名になれなかっただろうミュージシャン、シンガーもたくさんいます。これをトゥーサンがプロデュースしたニューオリンズの歌姫、アーマ・トーマスもそのひとりでしょう。最後にトゥーサンの遺作となったアルバム「ソングブック」からこの名曲を聴きます~”It’s Raining”

ブルーズから少し離れましたがニューオリンズの偉大なピアニスト、ソングライター、プロデューサー、アレンジャー、アレン・トゥーサンの追悼の放送を三回にわたってお送りしました。みなさんも彼の素晴らしい曲を、アルバムをゲットして楽しんでください。そして、もし、ニューオリンズへ行くことがあったらきっと彼の「サザン・ナイト」が心の中から聞こえてくると思います。

最後に音楽ライターの山崎智之(ともゆき)さんが行ったインタビューでトゥーサンはこう言ってます。
「スローペースだけど、ニューオリンズの人生は喜びだ。そんなに急がなくても、音楽があればいまを楽しめるよ」アレン・トゥーサン
Hey Hey The Blues Is Alright!

2016.01.15 ON AIR 追悼:Allen Toussaint vol.2

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ON AIR TRACK LIST
1.Get Out Of My Life Woman/Lee Dorsey
2.Working In A Coalmine/Lee Dorsey
3.Holy Cow/Lee Dorsey
4.Cissy Strut/The Meters
5.Ride Your Pony/Lee Dorsey

前回から引き続き昨年11月に亡くなったアレン・トゥーサンの特集の二回目。
僕が彼のライヴを最初に見たのは88年の初来日の時でした。ニューオリンズでやっているショーをそのままやってくれて感激しました。そして当たり前なんですけど、ピアノがすごく良かった。アラン・トゥーサンの音色になってました。ここ数年は毎年のように来日してくれたので楽しみにしていたのですが、本当に残念です。
60年代の中頃になるとアレン・トゥーサンのプロデュース・アレンジは、時代の流れもあって次第にファンク色が強くなっていきます。それがニューオリンズ・ファンクといわれるものの先駆けでした。とにかく60年代にアレン・トゥーサンが作り出していったニューオリンズ原産のR&B,ソウル、ファンクはすごい勢いで、彼がいなかったら誰がニューオリンズ音楽を仕切ったのかと思うくらいです。その中でもリー・ドーシーという歌手を余程気に入ってたのか、アルバム”Working In A Coalmine”、これはCDで27曲収録されてますが、そのうち25曲がアレン・トゥーサンの作曲です。かなりの入れ込みようです。
今日の一曲目はそのリー・ドーシーの歌で”Get Out Of My Life Woman”
「もう愛していないんならオレの(人生)ところから出て行ってくれ」という歌詞もブルーズな曲ですが、ビートがかっこいいファンクでピアノの使い方、ギターのカッティングなどアレンジにもアレン・トゥーサンの素晴らしい才能が現れています。
2曲目はおなじリー・ドーシーで”Working In A Coalmine”
「コールマイン」っていうのは炭坑のことです。これは炭坑で働いている歌です。
「オレは炭鉱で働いてる。滑りそうになって地下へ降りていく。朝5時に起きて仕事に出る準備もしている。もうくたくたに疲れてる。こんな生活いつまで続くんやろ。稼ぎのためにすごい重い石炭を引きずりあげる。こんな生活やから土曜になっても遊ぶ気力もないわ」
かなりヘビーな歌詞なんですが、なんか曲聴いていると、ヘビーな歌には聞こえなくてファンキーなビートに踊ってしまいます。1966年ポップチャート8位 R&Bチャート5位。
僕は次のHoly Cowのようなニューオリンズのちょっとのんびりしたテイストが残っている曲がすごく好きです。Holy Cowとは「なんてこった!」「なんやねん」みたいな意味やと思います。「君が出ていってから眠れない、泣く事も出来ないし、何にも食べることもできない・・・なんやねん」切ない歌です。
1969年にはアレン・トゥーサンは自分のレコーディング・ミュージシャンであった「ミーターズ」のアルバムプロデュースに乗り出します。ちょうどウエストコーストではスライ&ファミリー・ストーンのファンクが流行り、ジェイムズ・ブラウンもファンクの帝王としてバリバリ言わしていた黒人音楽がファンク全盛を迎える中、ニューオリンズのNO.1ファンクバンドはこんなインスト曲でチャートに現れました。Cissy Strut!
もちろんアレン・トゥーサンの音楽をつくる力も素晴らしいんですが、それを実現する素晴らしいミュージシャンがニューオリンズにいたということ、そして、やっぱり才能のあるミュージシャンたちを聴く耳をアレン・トゥーサンがもっていたというところが、60年代にニューオリンズが再び盛り返してきた理由。
最後は再びリー・ドーシーのヒット曲で、ニューオリンズの定番曲”Ride Your Pony”

次回は70年代になっていよいよソロ・ミュージシャンとして登場してくるアレン・トゥーサンの足跡を追います。
Hey!Hey! The Blues Is Alright!

2016.01.08 ON AIR 追悼:Allen Toussaint vol.1

Walkin’ With Mr. Lee/Lee Allen

IT WILL STAND (THE SOUL OF NEW ORLEANS,VOL.2)

 

 

 

 

 

 

 

 

ON AIR TRACK LIST
1.Walkin’ With Mr. Lee/Lee Allen
2. Ooh-Poo-Pah-Doo/Jessie Hill
3.Mother In Low/Ernie K-Doe
4.Lipstick Traces (On A Cigarette)/Benny Spellman
5.Land Of 1000 Dances/Chris Kenner

使用アルバム
☆Walkin’ With Mr. Lee/Lee Allen(ACROBAT MUSIC AC-5132-2) 1曲目収録
☆IT WILL STAND(THE SOUL OF NEW ORLEANS,VOL.2) 2.3.4.5曲目収録

今回から三回に渡って、昨年11/10に急逝したシンガー、ピアニスト、プロデューサー、アレンジャー、ソングライターである偉大なアレン・トゥーサンを偲びたいと思います。ニューオリンズを音楽の基盤として活躍してきたアレン・トゥーサンはニューオリンズだけでなく、アメリカの黒人音楽~ポピュラー・ミュージックに大きな功績を遺しました。みなさんも彼が関わった曲をきっとどこかで一曲は聴いているはずです。
まずはトゥーサンの名前が知られ始めた最初の曲。彼がアレンジャーとして参加した1958年、サックス奏者のリー・アレンの大ヒット”Walkin’ with Mr. Lee”を聴いてみましょう。
サックス奏者、リー・アレンは超有名なファッツ・ドミノのバンドに長い間在籍し、録音にも参加してました。1980年にはブルーズの巨人ローウェル・フルソンと来日してそのファンキーなサックスを聴かせてくれました。その時の録音がライヴ・アルバム「ザ・ブルース・ショウ!ライヴ・アット・ピット・イン1980」として残っています。

いよいよトゥーサンがプロデューサー、アレンジャー、ソングライターとして頭角を現してくるのが1960年。ミニットレコードのプロデューサーとして初めて放ったヒット、R&Bチャートの5位まで上がったのがジェッシー・ヒルの”Ooh-Poo-Pah-Doo”。この曲の感想を関西弁でいうと「いなたい」です。「田舎臭いけどええなぁ」みたいな意味で、楽しい、面白い、つまりファンキーなんですね。Ooh-Poo-Pah-Dooという言葉自体もほとんど意味はなく、とりあえず「オレはすごいんやでぇ、かっこええやろ」と自慢してるような曲です。

次はポップチャート、R&Bチャート両方で1位を獲得した大ヒットアーニー・K・ドゥの”Mother In Low”
これはプロデュースだけでなくトゥーサンが曲も作ってます。タイトルのMother In Lowというのは義理の母/嫁さんのおかんのことです。
「オレにとって最悪の人間っていうのは嫁はんのおかんや。義理おかんにはいつも悩まされる。彼女さえいなかったら嫁さんとオレは幸せなんやけどなぁ」とまあ、アメリカにもおるんですねややこしい義理おかんが。

この頃からトゥーサンの作るR&Bがニューオリンズの音楽の代表のようになっていきます。ニューオリンズらしさを残しつつも新しく、斬新な曲やアレンジに海を渡ったビートルズのポール・マッカートニーなども注目し始めます。つまり「ニューオリンズにアレン・トゥーサンあり」と。次の曲はそのビートルズのリンゴ・スターがソロアルバム「バッド・ボーイ」でカバーしているのを僕はオリジナルより先に聴きました。
「君の可愛い茶色の瞳、ウェーブしている髪、家に帰りたくないよ、だって君はもう家にいないんだから。君にすごく惚れてるんだ、行かないでくれよ。タバコに残った口紅のあと・・いろんな想い出を僕はまだ引きずっている」まあ、未練タラタラの歌です。とても魅惑的な歌声のベニー・スペルマンが歌うLipstick Traces (On A Cigarette)

彼が携わる曲の作曲者のクレジットにナオミ・ネヴィルという女性の名前がよく出てくるんですが、最初はこれが誰なんだろうと思っていたら、実はアレン・トゥーサンのペン・ネームでした。この名前は彼のお母さんの旧姓です。
では、今日の最後の「イナタイ」ダンスナンバーです。「ダンス天国」というタイトルで知ってる方も多いと思いますが、ほとんどの方はウィルソン・ピケットのカバーで知っていると思います。今日は本家本元オリジナルのクリス・ケナーで”Land Of 1000 Dances”
よく親父ギャグで「アレン父さん」と言ってるんですが、本当にニューオリンズにとっては長い間音楽シーンのお父さんのような存在で音楽をつくり、いろんなミュージシャンをデビューしてきた大切な人でした。次回もアレン・トゥーサンが作ったまだまだあるヒット曲を聴きます。

2016.01.01 ON AIR

Little Milton

Little Milton

John Lee Hooker

John Lee Hooker

Slim Harpo

Slim Harpo

Little Walter

Little Walter


 

 

 

 

 

 

ON AIR TRACK LIST
1.The Blues Is Alright/Little Milton
2.Dimples/John Lee Hooker
3.King Bee/Slim Harpo
4.My Babe/Little Walter
5.Just A Little Bit/Rosco Gordon

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!
子供の頃は正月は楽しかったんですけどね・・・もう初期高齢者層になると正月もさして感慨深いものはないですね。子供の頃はお年玉もらえるので嬉しかったですね。中学生になってからはお年玉はほとんどレコードを買うために使ってました。普段の小遣いではなかなかLP盤は買えなくてシングルばかりで・・でも、お年玉もらえるとLPが帰るので嬉しかったですね。
1年の始まりということもあり、お正月ということもあり、さてどんなブルーズを聴いてもらおうかと考えたんですが、まあおめでたいブルーズというのはあまり思い浮かばないのでポジティヴなブルーズ、ハッピーなテイストのブルーズを今日は聴いてもらおうかなと思ってます。題して「新年福袋ブルーズ」
では、まず一曲目。僕がいつも番組の最後に”Hey Hey The Blues Is Alright”とコールしていますが、今年もブルーズはオーライトと大丈夫ということでまず最初にこの曲を聴いてください。「彼女にフラれても大丈夫や。めっちゃブルーになっても大丈夫、彼女にふられたということは新しい彼女を、新しい恋をゲットできるいうことや。」と前向きなブルーズです。The Blues Is Alright/Little Milton

次はかって来日した折りに楽屋で「一緒に写真撮っていいですか?」と訊いた僕に「写真撮るなら金払え」と言ったブギの王様です。王様得意のグイグイのブギ。
ジョン・リー・フッカーで”Dimples” ちなみにDimplesとはエクボのことです。
“Dimples”はじめジョン・リーのブルーズはイギリスのロック・ミュージシャンに盛んにカバーされましたが、次のスリム・ハーポの”King Bee”はローリング・ストーンズのファースト・アルバムのカバーで聴いたのが最初でした。「俺は王様蜂。お前の巣の周りをブンブン飛び回る。ハチミツを作ってやるから中に入れてくれ。
俺の女王になってくれないか。今まで見たこともないほどの蜜を俺たちで作ろうぜ。俺は一晩中だってブンブンできる」

次は1955年R&Bチャートの1位になったリトル・ウォルターの素晴らしくスウィングしているダンスナンバー”My Babe”
ブルーズのハーモニカ・プレイヤーはものすごくたくさんいますが、いまだにこのリトル・ウォルターのテクニック、センス、ビートを上回る人はいないのではないでしょうか。そして、ギターは名人ロバート・Jr.ロックウッド
「彼女はだまされるのが大嫌い。彼女は夜中にうろうろするヤツが嫌い。
彼女は俺を愛してくれる。キスして抱きしめてくれる。
でも彼女はごまかされるのが嫌いなんだ。俺の可愛いあいつ」50年代の完璧なシカゴ・ブルーズ・サウンドとグルーヴを聴いてください。

最後は北のシカゴから南のメンフィスへ飛びます。50年代メンフィスで人気者だったロスコー・ゴードン。「全部じゃなくていい。ほんの少しでいいからお前の愛が欲しいんだ。すごく欲しいんだオマエの愛が。ずっといつまでも一緒にいると言ってくれよ。」マジック・サムのカバーも素晴らしいですが、今日は本家オリジナルのロスコー・ゴードンで”Just A Little Bit”

今年、最初のON AIRでした。今日は新年のご挨拶代わりにまあハッピーになれそうなブルーズを選んでみました。今年もみんなが入りやすいところも考えつつコアなところまでブルーズに関する音楽をこの番組で聴いてもらいたなぁと思っています。去年からインターネットでも聴く事ができるようになったので、たくさん友達や知合いにこの番組のこと伝えてあげてください。
では、今年もよろしく!”Hey Hey The Blues Is Alright” 永井ホトケ隆