2015.6.27 ON AIR 「アナログレコードでブルーズを聴こう!」シリーズ第1回目

blues.the-butcher-590213 single : I Feel So Good&In The Basement
(P-Vine P-7-6048)
2015.6.27 ON AIR
ON AIR TRACK LIST
1.I Feel So Good/blues.the-butcher-590213
2.In The Basement/blues.the-butcher-590213
3.It Hurts Me Too : Elmore James
4.Pickin’ The Blues : Elmore James
5.Stranger Blues: Elmore James

 

 

 

自分のバンド「ブルーズ・ザ・ブッチャー」がアナログ・レコードをリリースすることになったこともあり、今回からしばらくCDではなくアナログ・レコードを聴こうという企画を始めます。
ここ数年、欧米とくにイギリスではアナログレコードがたくさんリリースされ、昨年はとうとうレコードがCDの生産枚数を上回りました。それは懐古趣味ということではなく、デジタルではないレコードの音の良さが再び見直されてきたからです。僕はCDが出来て音楽を聴くスタイルがデジタルになってしまってからも、レコードの音が好きで中古盤屋さんでアナログレコードを買い続けてきました。だから現在ひたひたと押し寄せて来ているアナログレコードの復活がすごく嬉しいです。
音の趣味は人それぞれですが、レコードの音は柔らかくて、広くて、臨場感があります。そして、この番組のエンジニアの玉田くんが「アナログの音は疲れませんね」と言ったように、圧縮されたCDの音にはない開放感と耳への優しさがレコードにはあります。いまレコード・プレイヤーは廉価なものから高級なものまでたくさん出ています。初めての方もそしてプレイヤーを捨ててしまった方も是非一度家電屋さんでプレイヤーを見て、レコードを試聴してください。現在持っているデジタルのアンプに接続できるアタッチメントもありますから、プレイヤーだけ買えば大丈夫です。中にはUSBに落とせる機能をもつ機種もあります。
というわけで、第1回目は手前味噌になりますが自分のblues.the-butcher-590213の新しいアナログ・シングルから2曲と、エルモア・ジェイムズのシングル・コレクションからそのリアルなブルーズを楽しんでください。
写真はブルーズ・ザ・ブッチャーのシングルです。

2015.6.19.ON AIR MUSIC

JAMAICA SELECTS JUMP BLUES STRICTLY FOR YOU
(FANTASTIC VOYAGE FVTD140) 第3回目
20150619
ON AIR TRACK LIST
1.Don’t Be Angry/Nappy Brown
2.Blue Jean Shuffle/Plas Johnson & His Orchestra
3.Walking The Blues/Jack Dupree & Mr Bear
4.Flip, Flop And Fly/Big Joe Turner
5.Since I Met You Baby/Ivory Joe Hunter

 

 

 

ジャマイカで流行ったジャンプ・ブルーズをコンピレーションした”Jamaica Selects Jump Blues Strictly For You”を聴く三回目。今回は別の中ジャケ写真です。
この写真に写っているミュージシャンたちが収録されています。
スカからロックステディというスカのテンポを落としたものが生まれ、66年から68年くらいにそのロックステディが流行して、それがさらに60年代後半にレゲエという音楽になっていくのですが、そのルーツにアメリカのブルーズとR&Bが大きく関わっていたというのはとても興味深いです。
三回に渡って音を聴きながらジャマイカで流行ったブルーズとR&Bの話をしてきましたが、アメリカのラジオ放送が南にあるメキシコ湾の海を渡ってカリブのジャマイカの人たちに届いてそこからまた新たな音楽が生まれたことを思うとロマンですね。
それから、僕はこの番組でコンピレーション・アルバム(昔はオムニバスアルバム)を買うことをお薦めしていますが、まあ、コンピはいろんなミュージシャンが収録されているのでそこから自分の好きなミュージシャンを見つけて、次はそのミュージシャンのソロ・アルバムを買うというのがCDやレコードのアルバムを買う時の失敗しない方法のひとつです。でも、なんかジャケットが気になるとか、好きなミュージシャンが参加しているとか、たぶんこのレコード会社は間違いないだろう・・・とか、アルバムを買う時の要素はいろいろあるわけですが、やっぱり失敗してつまらないアルバムをゲットしてしまうこともあります。でも、失敗をするのも楽しいものです。たった1曲だけどめっちゃいい曲が入っているなんていうこともあるしね。音楽の宝の山を探すことは一生の楽しみになると思います。

 

2015.6.12.ON AIR MUSIC

JAMAICA SELECTS JUMP BLUES STRICTLY FOR YOU
(FANTASTIC VOYAGE FVTD140) 第2回目

20150612 ON AIR TRACK LIST
1.Booted : Rosco Gordon&His Orchestra
2.5-10-15 : Ruth Brown
3.Going To The River : Fats Domino
4.Jam Up : Tommy Ridgley
5.Moonshine : Floyd Dixon

 

 

 

前回に引き続きジャマイカで流行ったジャンプ・ブルーズをコンピレーションした”Jamaica Selects Jump Blues Strictly For You”を聴く。この3枚組はかなり面白い、楽しい。やはりジャマイカではグルーヴ感のあるブルーズが気に入られてたようで、思いっきり暗い落ち込んだブルーズはない。基本ダンサブル。踊りたくなる曲が多い。
1曲目のロスコー・ゴードンはメンフィスで活躍し、3のファッツ・ドミノと4のトミー・リッジリーはニューオリンズと南部のラジオで流行っていた音楽がジャマイカではよくひっかかったのだろう。ずっと聴いていると「なるほどジャマイカで受けそうだなこの曲」というのがだんだとわかってくる。
このコンピ・アルバムは1944年から1960までのブルーズを集めたものだが、40年代中頃から50年代へのブルーズ、R&BそしてR&Rの勢いは凄まじいものがあったと改めてわかる。
この前、僕のバンド「ブルーズ・ザ・ブッチャー」のエンジニアをしてくれている、レゲエも好きなウッチーこと内田直之くんにこのアルバムをプレゼントしたらすごく喜んでくれて、彼なりの感想もたくさんいただいた。
今回は中ジャケ写真を掲載しておきます。見たら欲しくなるようなシングル・レコードのレーベルがいっぱい。これ見てるだけで楽しいおじさんです。

2015.6.5.ON AIR MUSIC

JAMAICA SELECTS JUMP BLUES STRICTLY FOR YOU 
(FANTASTIC VOYAGE FVTD140)

20150605
ON AIR TRACK LIST
1.GI Jive : Louis Jordan & His Tympany Five
2.Saturday Night Boogie Woogie Man : Jimmy Liggins
3.Bad Bad Whisky : Amos Milburn & His Aladdin
4.Strollin’ With Bones : T.Bone Walker
5.Bald Head : Roy Byrd
 

 

今回から3回に渡ってこの面白いアルバム”Jamaica Selects Jump Blues Strictly For You”を聴こうと思ってます。タイトルは「ジャマイカがまさにあなたのために選んだジャンプ・ブルーズ」ですが、まあ結局はジャマイカの人たちがめっちゃ好きなジャンプブルーズがいっぱい収録されているアルバム3枚組です。
ジャマイカと言えばレゲエですが、僕もそうなんですがブルーズを好きな人にレゲエ好きが多いです。それはたぶん音楽の構造がストレートでシンプルなことと同じリズムをずっと繰り返してトランス状態に入るところが似ているからだと僕は思っています。しかも、レゲエの前にジャマイカで流行っていたスカというリズムはブルーズのシャッフルのリズムから生まれているからです。アメリカで流れていたシャッフル・ビートのブルーズをジャマイカの人たちは好きで聴いていたんですね。アメリカまでレコード買いにくるDJもいたくらいです。聴いてもらうとわかるのですが、そのシャッフル・ビートの裏のビートを強調するとスカになっていきます。そして、そこからレゲエが生まれていきました。だから、ブルーズを好きな人はレゲエやスカを好きになるグルーヴを身体に持っているんですね。逆も言えると思います。今回はビートに注意して聴いてみてください。このアルバムは3枚組で輸入盤ですが、もし見つけたら絶対ゲットです。中の解説も英語ですがなかなか面白く興味深いことが書いてあります。では、お楽しみください!
Hey!Hey!The Blues Is Alright!