2022.10.28 ON AIR

60年代私的ソウル・ミュージック-2

The Temptations Sing Smokey/The Temptations(Gordy 912)
This Is R&B (日本グラモフォンMT 2009)

ON AIR LIST
1.My Girl /The Temptations
2.A Place In The Sun/Stevie Wonder
3.It’s A Man’s Man’s Man’s World/James Brown
4.Land Of 1000 Dances /Wilson Pickett
5.When A Man Loves A Woman/Percy Sledge

先週から引き続き私的60年代ソウル・ミュージックの2回目。
60年代、自分は中高生で音楽に夢中になり始めた頃だった。しかし10代では親からもらう小遣いも少なくてたくさんレコードが買えるわけではない。それで中学三年くらいから新聞配達や牛乳配達のバイトを学校へ行く前の朝にしてお金を稼ぐことをはじめます。それでもビートルズやストーンズ、ジミ・ヘンドリックスなどロックのシングルを買うのが精一杯で、ラジオで聞いていいなぁと思うソウルのレコードまでは手が出なかった。例えば次の曲なんかも欲しかったシングルだった。結局手に入れたのは二十歳すぎた頃だった。
1964年モータウン・レコードのリリース。今でもイントロが始まるとワクワクするこの曲。

1.My Girl /The Temptations

モータウンレコードは黒人のレコードの会社だったが、白人にも売れるということをすごく考えていた会社なので日本人の10代の自分にもすっと入ってくるポピュラリティがあった。明るさとか洗練さもあった。

次は1966年リリースの曲で邦題が「太陽の当たる場所」
その邦題とスティーヴィ・ワンダーの歌と曲の感じが何かいい明日を感じさせてくれる曲。やっぱりこれもポジティヴな感じで、自分の家庭はちょっと暗いところがあったので夕飯を早く食べ終えたあと1人自転車に乗ってまだ薄明るい町を走るときにこの歌をよく歌っていた。今も自転車に乗っている時に不意にこの歌が出てくる。
「長く寂しい河り流れのように夢に向かって走り続けている。誰もが希望を持てる陽の当たる場所がある。ぼくは人生が終わる前に陽の当たる場所を見つけるんだ」

2.A Place In The Sun/Stevie Wonder

スティーヴィー・ワンダーは僕と同じ歳ですからこの時16才。
モータウンレコードのスプリームスや今のスティーヴィーやテンプテーションズはソウル・ミュージックと意識しては聞いていなかった。いい曲、好きな曲という感じでビートルズを聴くのと同じような感覚だった。レコードが買えないのでラジオから流れてくると嬉しかった。

高校生になるとベトナム戦争が激しくなったり、国内の安保闘争があったり政治や社会のことに自然と関心が出始めた。好きになり始めた映画もアメリカのハッピーエンドのハリウッドの映画ではなくて、ヨーロッパの考えさせられるような映画が好きなった頃。ロック自体もただ楽しい、踊れるだけではなくて、ビートルズを筆頭に歌詞にも深い意味があったり、批判や風刺があったりするものが増えていった。ジャズ喫茶にもよく行くようになり学校をサボると大体映画館かジャズ喫茶に隠れて、学校が終わった頃にレコード屋に行くことが多かった。その頃、なぜかすごく心惹かれたのがジェイムズ・ブラウンのこの曲。

3.It’s A Man’s Man’s Man’s World/James Brown

ラジオで聞いてなんかよくわからないまま強い衝撃を受けた曲でした。
当時はR&B(リズム&ブルース)という呼び方とソウルという呼び方があったように思う。次の曲が収録されていたアルバムは日本盤でタイトルが「これがR&B」(This Is R&B)。本当によく聞いたアルバム。これは後からアトランティック・レコードのコンピレーション盤だと知ったのだが、中でもインパクトがあったのがこの曲。邦題は「ダンス天国」

4.Land Of 1000 Dances /Wilson Pickett

黒人音楽の流れの中では60年代はR&Bからソウルの時代でブルーズはメジャーなシーンからは後退した音楽になる。自分にとってはブルーズ・ロックから黒人ブルーズというルートで入り、そこから黒人音楽全体が好きになって行ったのですぐにソウルもファンクもジャズもそしてゴスペルも全てを聞くことになった。
次のようなソウルの名曲が10代の自分の心の糧や救いになっていたといまになって思う。
では1966年の大ヒットであり色褪せないソウルの名曲です。「男が女を愛してしまったら何も考えられなくなりどんなものだって彼女にあげてしまう。例えひどい女でも構わない。彼女のことを悪く言う奴とは付き合わない。持っている金も全て彼女に捧げるよ」
女性を心底好きになった男の気持ちを歌った名曲。

5.When A Man Loves A Woman/Percy Sledge

10代に買った「これぞR&B ベスト・オブ・リズム&ブルース」はキズだらけでノイズがいっぱいだが、いまも大切に聞いている。

2022.10.21 ON AIR

60年代私的ソウル・ミュージック-1

The Supremes/Where Did Our Love Go(Motown 621)
Sam & Dave/Hold On, I’m Comin(Star 708)
Otis Redding/The Dock Of The Bay(Volt Atlantic)
Ray Charles/What’ I’d Say (Atlantic 8029)

ON AIR LIST
1.Where Did Our Love Go/ The Supremes
2.Baby Love/The Supremes
3.Hold On, I’m Comin’/Sam & Dave
4.The Dock Of The Bay/Otis Redding
5.What’ I’d Say (Part 1)

私がエッセイを連載している「ブルース&ソウルレコーズ」が60年代のソウルを特集したのを読んでいて、自分の中にも60年代ソウルがたくさんあるので今回からから60年代ソウル特集。
60年代は個人的にはビートルズやストーンズなどロックを追いかけていた10代でまだ黒人音楽に興味がなく、でもラジオからソウルは流れてくるので思い出には残っている。いわゆるトップ10のチャートを争うラジオ番組がいくつかあり、私も時々ハガキにリクエストを書いて番組に送っていた。当時はビートルズを中心にブリティッシュ・ロックが大流行でそこにビーチボーイズ、バーズなどアメリカのロック勢が入り込み、更にボブ・ディランなどのフォーク勢とルル、トム・ジョーンズなどのポップス勢そして映画音楽などが混在していた。そんな中、60年代のソウルでビートルズを度々脅かしていたのがデトロイトのモータウン・レコードの一団でした。そのモータウンの中で僕が最初に好きになったのはこの女性グループでした。邦題は「恋はどこへ行ったの」

1.Where Did Our Love Go/ The Supremes 

自分は当時中学生で女性を意識したり、女性のセクシーさをうっすら感じ始めた頃。ませた14才の男子の心にこのダイアナ・ロスの魔性の歌声ときれいなコーラスのハーモニーは魅惑的だった。他の女性グループにはないどこか官能的な歌声の魅力がシュプリームスにはあった。まだ官能なんて知らなかったが・・・。
黒人グルーブということを意識して聞いてなかった。ラジオだから歌声と演奏しかわからないので。黒人とわかった後もジャケットや音楽雑誌で見る彼女たちはポップで洗練されたファッションだったので、ビートルズなんかとそんなに違和感はなかった。それは白人にも受ける曲作り、ファッションも目指したモータウンの戦略だったと後から知った。
次の曲のようにすごく広がりのある歌と音の世界があり、そこに切なさがあってまだ中学生なので歌詞がよくわからないのだけど彼女たちの歌に浸ってました。

2.Baby Love/The Supremes

その頃はソウルという言葉とR&Bという呼び方が混在していた。アメリカのチャートもポップチャートとR&Bチャートでしたから。
では1966年R&BチャートNo.1に輝いたこの曲

3.Hold On, I’m Comin’/Sam & Dave

当時はまだシュプリームスが所属していたモータウン・レコードのことも今のサム&デイヴがいたスタックス・レコードのことも知りらなったし、メンフィス・ソウルやサザン・ソウルという言葉も知らなかった。ただ気持ちがむき出しになったような熱い音楽、熱い歌だなぁという感じでしかなかった。そしてサム&デイヴには「ソウルマン」というヒット曲もあったのでこういう音楽をソウルって呼ぶんだな・・くらいにしか思ってなかった。

高校生になるとビートルズやストーンズだけでなくブリティッシュ・ロックが多岐にわたって広がっていき、その中心がブルーズを主体にしたブルーズロック。それはやがてアメリカにも影響を与えることになるのだが、その頃からブラック・ミュージック(黒人音楽)というものに少し興味が湧き始めた。そして18才の時、ラジオから流れてきたオーティス・レディングのこの曲の悲しげな歌声はとても印象に残るものだった。

4.The Dock Of The Bay/Otis Redding

レイ・チャールズの存在はソウルとかロック関係なく早くから知っていた。次の歌が日本のテレビの音楽番組でもよくカバーされて歌われていたし、ラジオからもよく流れていた。ゴスペルを取り込んでソウル・ミュージックのタネを蒔いたレイ・チャールズの1959年、ポップそしてR&B両方のトップ・チャートに上がった不朽の名作。

5.What’d I Say (Part 1)/Ray Charles

来週も60年代ソウルの続きをON AIR!

2022.10.14 ON AIR

“Kick Off The Blues”リリース記念ライヴ at 弘前Eat & Talk vol.1

Live At Eat & Talk (photo by Ichigo Sugawara)

Kick Off The Blues /永井ホトケ隆

私の初めての弾き語りアルバム“Kick Off The Blues”がリリースされた去る8/17に弘前市にあるライヴ・レストラン”EAT & TALK”でリリース・ライヴをやらせていただきました。再びコロナ感染が広がっている中にもかかわらず、皆さんに感染対策をしっかりしていただき開催することができ、たくさんの方々に来ていただきありがたい限りでした。それで今日は完全に手前味噌ですが、その弘前でのライヴ音源を聞いていただこうと思います。
今回のアルバムは弘前のFM Apple Waveをキー・ステーションとした私がDJをやっているこの番組「ブルーズ・パワー」の15周年記念として作りました。当日は番組のスポンサーをされている青南商事の安東社長にも久しぶりにお会いできて、また社員の皆さんやアップルウェーブのパーソナリティの皆さんにも来ていただきました。同じアップル・ウエーブで音楽番組のDJをされている斎藤浩さんや以前ブルーズバー「ブルーズン」をやっておられた正井さんにも久しぶりに会うことができました。コロナが拡大してから弘前に行けなくなり、ずっとリモート録音で番組を続けて来たので久々の弘前は本当に嬉しかったです。本当は終わってから皆さんと弘前の夜の街へ呑みに行きたかったのですが、そこはぐっと自粛しました。
さて、ライヴですがアルバムと同じようにまずは私1人の弾き語りから始めました。1人で弾き語りはほとんどやったことがなく緊張しました。まず最初は自分の心を落ち着かせるアルバムにも入れたこの一曲で始めました。

1.Take A Little Walk With Me / 永井ホトケ隆

ずっとバンドで音楽をやって来たのでひとりで弾き語りというのは何か基準がわからない感じですね。音の感じとか演奏の良し悪しも全てバンド・サウンドを基準にして半世紀やって来たので、これでいいのかなぁという感じです。次の歌も半世紀ほど前に最初のバンド「ウエストロード・ブルーズバンド」で録音した曲ですが、ちょっとアレンジを変えて今回録音しました。自分の家ではこんな感じで歌ったり、ギターを弾いているのですがそんなものをそのまま録音して発売していいいのか・・という気持ちがどこかにあります。もう発売してしまいましたが・・。「何をしても俺がやったことだからほっといてくれよ」というこの歌の気持ちは黒人ブルーズを好きになってからずっと今も持っている気持ちです。

2.It Ain’t Nobody’s Business If I Do / 永井ホトケ隆

こうして自分がやったライヴの音源を聞いているだけで冷や汗ものですが、ミュージシャンには二つのタイプがいてひとつは自分が演奏して録音された音源を何度も聴く人、そういう人は自分の映像もよく観ますね。もうひとつは私のように自分の演奏を聴くのが嫌いな人。私は自分の映像を見るのも写真を見るのも嫌いです。なぜ自分の演奏を後から聞くのが嫌かといえば下手なところばかりに耳が行ってしまい落ち込むからですね。自分が理想とする歌や演奏があるのですが、そこに行けてないのに嫌気がさすわけです。「オレ、イケてる」なんて思ったことは半世紀の間に一度もないです。映像や写真もそうですが、自分がかっこいいと思ったことも一度もありません。
だから一番困るのがレコーディングですね。レコーディングは一曲録り終えるとプレイバックして演奏したテイクを聴くわけですが、あの時間が私には針のむしろです。その後トラック・ダウンとかミックス・ダウンとかマスタリングとか録音したものを何度も聞かなければ行けないあの作業が強烈な針のむしろです。誰かにOKテイクを決めてもらいたいです。すごく気分が落ち込む作業です、レコーディングは。
今回はサポートでギターのシュウこと上村秀右に来てもらったのですが、シュウは自分の演奏とか録音とかどう思ってるのでしょうか。
シュウにライヴでソロで歌ってもらった曲がなかなかいいい感じだったので1曲聴いてください。マディ・ウォーターズのブルーズのカバーです。

3.Gone To The Main Street/上村秀右

シュウとも随分長くなりました。彼はずっとイグノランツというトリオ編成のバンドをやりながら、ソロでも活動していてアルバムも何枚かリリースしています。これを機会にもっと2人でツアーもできたらいいなぁと思ってます。
ところでこのアルバムが売れていましてAmazonでは一位になった後品切れになってしまいまだ入荷できないようです。タワーレコードとHMVは最近やっと新たに入荷できたようです。たくさん買っていただきありがとうございます。そもそもがレコードの10インチアルバム完全限定販売ということでたくさんプレスしませんでした。まあ、売れるとは私もレコード会社も思ってなかったんですね。嬉しい誤算でした。後は私が持っている分しかないので、これもあまりないのですが、ライヴに来て会場でゲットしてください。

4.Nothing Takes The Place Of You / 永井ホトケ隆

今の曲でもそうですがシュウはギターが随分うまくなりました。上から目線ですが、歌の的確なバッキングがさらっとできるようになり。もっとたくさんのミュージシャンのバックもできると思うので彼と一緒にやりたい方、私に連絡してもらってもいいですよ。

今日は私の弾き語りアルバム“Kick Off The Blues”のリリース記念ライヴをやった弘前EAT & TALKでのライヴを聞いていただきました。

2022.10.07 ON AIR

1969年、オーティス・スパンとフリートウッド・マックの見事なブルーズ・コラボアルバム

The Biggest Thing Since Colossus/Otis Spain With Fleetwood Mac(BLUE HORIZON BH4802)

ON AIR LIST
1.Walkin’/Otis Spain With Fleetwood Mac
2.My Love Depends On You/Otis Spain With Fleetwood Mac
3.It Was A Big Thing/Otis Spain With Fleetwood Mac
4.Ain’t Nobody’s Business/Otis Spain With Fleetwood Mac

8月に自分の弾き語りアルバム”Kick Off The Blues”のリリース・ツアーで東北に行った折に、仙台の「パラダイス・レコード」という大きな倉庫のようなお店を構えているレコード屋さんに立ち寄りました。すごい数のレコードがあって全て見ることはできなかったのですが、そこで買ったレコードを今日は聞いてもらおうと思います。
シカゴ・ブルーズの偉大なピアニスト、オーティス・スパンとイギリスのブルーズバンド、フリートウッド・マック名義のアルバムでタイトルが“The Biggest Thing Since Colossus”直訳すると「偉大な人からのいちばん大きなもの」
当時イギリスで人気No.1ブルーズバンドだったフリートウッド・マックのメンバーのギタリストのピーター・グリーン、ダニー・カーワン、そしてベースのジョン・マクヴィ、そしてシカゴ・ブルーズのドラマー、S.P.リアリーがバックを務めたアルバムです。
これはフリートウッド・マックが所属していたイギリスのブルーズのインディーズ・レーベル「ブルー・ホライズン」がニューヨークのスタジオで録音したもので1969年の録音。この年フリートウッド・マックはアメリカ・ツアーを敢行し憧れのシカゴのチェス・レコードのスタジオでバディ・ガイやウィリー・ディクソンと”Jam At Chess”というアルバムを録音しています。その時にオーティス・スパンも参加していたので多分その流れでスパンをメインにしたアルバムを作る話になったのだと思われます。まずは1曲

1.Walkin’/Otis Spain With Fleetwood Mac

ロックとラテンとブルーズをミックスしたようなこういう激しい曲にも意外とオーティス・スパンは対応できていて、スパンのちょっと違う一面を聞いた感じです。
1969年にこの曲はシングルカットもされているので推し曲だったのでしょう。
次はスローブルースを聞いてください。スパンのピアノとピーター・グリーンのギターの相性がいいことがわかります。
“My Love Depends On You”「俺の愛はオマエ次第」という曲名ですが付き合っている女性に振り回されて疲れてどうしたらいいかわからないと、彼女を見つけたら俺のところに連れてきてくれと歌って結局「俺の愛はオマエ次第なんだなぁ」という内容です。

2.My Love Depends On You/Otis Spain With Fleetwood Mac

フリートウッド・マックは60年代から70年代にかけてイギリスのブルーズバンドの中では最もセンスのいいブルーズバンドだったと僕は思ってます。ピーター・グリーンはブルーズを弾かせたらイギリスで一番だったと思います。
当時イギリスで人気だったクリームはブルーズをデフォルメして時にオリジナルの本質を無くしてしまうように感じることもありました。でも、それが新しいロック(ニューロック)と呼ばれて人気になったのですが、ぼくはオリジナルの曲の良さがなくなっている感じがする曲も多いです。もう一つイギリスの代表的なブルーズバンド、ジョン・メイオール&ブルースブレイカーズにある閉塞感のようなものがフリートウッド・マックにはなく、開放的で自由にブルーズをやり”Black Magic Woman”や”Albatros”のようなオリジナル曲も彼らならではのムードのある名曲でした。
次はミディアム・シャッフルの何気ない曲ですが、ギターにエフェクターをかけて弾くリフもいいムードを出しています。

3.It Was A Big Thing/Otis Spain With Fleetwood Mac

もうすこしピアノの音が大きいといいのですが。
次はオーティス・スパンの十八番と言ってもいい曲で”Ain’t Nobody’s Business”
スパンはこの曲を何度かレコーディングしていますが、このアルバムのバージョンも素晴らしい録音になっています。
ピーター・グリーンはギター・ソロもすごくいいのですがバッキングの時のオブリガードも少ない音数で曲にフィットとしたプレイをしてます。スパンのピアノが始まって4小節くらいで深いブルースのテイストが広がるところが素晴らしい。

4.Ain’t Nobody’s Business/Otis Spain With Fleetwood Mac

ピーター・グリーンのギターソロに呼応するように弾くオーティス・スパンのピアノ・・素晴らしいコラボだと思います。何か衝撃的なことがあるアルバムではないのですが、ずっと聞いているととても味のあるアルバムです。ピーター・グリーンやダニー・カーワンたちのプレイにはスパンへのリスペクトが感じられるし、スパンは白人のブルーズ大好きな若い彼らに溶け込もうとしているように感じます。マディ・ウォーターズもハウリン・ウルフもイギリスの白人ブルーズロック連中と録音を残しているのですが、どこか企画アルバムを仕事でやりましたという感じなのですが、このスパンとフリートウッド・マックは本当にいいコラボレーションができている内容のあるアルバムです。“The Biggest Thing Since Colossus”見つけたらゲットしてください。