70年代のフレディ・キング/シェルター・レコード時代



ON AIR LIST
1.Going Down/Freddie King
2.Lowdown In Lodi/Freddie King
3.Same Old Blues/Freddie King
4.Big Legged Woman/Freddie King
5.Woman Across The River/Freddie King
今回からブルーズの3大キングと呼ばれるフレデイ・キング、アルバート・キング、B.B.キングの60年代後半から70年代に特化して聴いて見ようと思います。
60年代中頃から黒人音楽はいよいよソウルとファンクの時代に入りブルーズの居場所が少なくなって行きます。ブルーズは古い音楽と思われるようになり、モダン・ブルーズの三大キングと呼ばれるフレディもB.B.もアルバートもそれぞれ自分の音楽の居場所を作らなくてはならなくなります。
今日はまずフレディ・キング。
フレディは前回話しましたが、60年代後半にアトランティック系列のレーベル「コティリオン」からファンキーな匂いのする二枚のアルバムをリリースしました。セールス的には伸びませんでした。そしてすぐに1970年に「シェルター・レコード」と契約します。その一枚目が71年リリースの”Getting Ready”というアルバムです。そのアルバムに収録されてロックのジェフ・ベックがすぐにカバーしたこの曲から
1.Going Down/Freddie King
サウンド的にはかなりブルーズロック的なアプローチで一部のブルーズ・ファンからは敬遠されましたが、フレディ自身はこのシェルター時代の録音が好きだったそうです。そしてこの曲はジェフ・ベックが取り上げたことで白人ロックファンにも人気で70年代のフレディ・キングを代表する一曲となりました。
当時サザン・ロックというアメリカ南部の匂いがするロックが流行っていたのですが、その流れの中にいた重要なミュージシャンがピアニストでありシンガー・ソング・ライターでもあったレオン・ラッセルでした。そのレオン・ラッセルが立ち上げたレーベルが「シェルター・レコード」です。なので自然とブルーズ・ロック的なそしてサザン・ロック的な演奏と録音になっています。次の曲もそういうサザンロックの匂いがする曲です。オリジナルは僕も大好きなクリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)です。
2.Lowdown In Lodi/Freddie King
歌もギターもはち切れんばかりのパワフルさですが、思い出してみたらフレディはこの頃まだ30代後半なのでバリバリです。当時のフレディのライヴ映像を見て「これギターのネックが折れるんとちゃうか」と思ったことがあるくらいチョーキングにめちゃ力入ってます。彼は金属製のピックを使っているのでギターの音が少しギラギラしてるのもサウンドの特徴です。
この頃の映像でフレディが野外ロックコンサートに出演しているものがあるのですが、出てきて曲が始まりギターを弾いた途端に音が大きすぎたのかいきなりギターアンプが飛んで音が出なくなるというのがあって笑いましたが。とにかくパワーがありすぎというかもう抑えきれないパワフルさでは3大キングで一番かもです。
そして、フレディのシェルター・レコード時代といえばやはりこの曲を外せない。”Same Old Blues”です。一曲目のGoing Down同様にシンガー・ソング・ライターのドン・ニックスが書いた曲です。ちなみに1枚目のアルバム”Getting Ready”はそのドン・ニックスとレオン・ラッセルが共同プロデューサーになっています。
ではSame Old Blues「朝から降り続く雨、暗い部屋の中に座っていると涙が雨のように落ちてくる。いつもの苦しみいつものブルーズだ。太陽は雨になり自分の笑いは苦痛に変わった。いつものブルーズだ」
3.Same Old Blues/Freddie King
70年代のフレディを代表する曲でぼくもカバーして歌っていますがいい曲です。でも、何度歌っても難しい曲です。
70年代になるとブルーズにも流行りのファンクのテイストが入り、B.B.もアルバートも3人ともファンクテイストのブルーズを歌うようになるのですが、次の曲のようにフレディはそこにロックのテイストも入っているところがミソです。
ファンキーなブルーズ曲でイスラエル・トルバートという盲目のシンガーが1970年にヒットさせた曲のカバーです。
4.Big Legged Woman/Freddie King
フレディはこのシェルター・レコードで”Getting Ready”,”Taxes Cannonball”,”Woman Across The River”と3枚のアルバムをリリースしてロック・コンサートにも出演して新たな白人ロック・ファンも獲得しました。一部のブルーズ・ファンからこのあたりのアルバムは敬遠されていますが、フレディ本人はこのシェルター・レコード時代は自由にやれて気に入ってたようです。考えてみれば50年代60年代の黒人ブルーズマンはやはりレコード会社の方針に従わなければアルバムを作れず、自分の考えは言えなかったのだと思います。このシェルター時代の録音は全ていいとぼくは思わないのですが、レオン・ラッセルはじめフレディを尊敬するスタッフに囲まれてフレディはのびのびとやっている感じがします。
もう一曲シェルター時代から。
5.Woman Across The River/Freddie King
74年にフレディ・キングのブルーズが大好きだったエリック・クラプトンが自分の在籍したイギリスのレーベル”RSO”レコードへフレディを呼んでレコーディングを始めます。来週はそのRS0時代、若くして亡くなる前のフレディ・キングを聴きます。








