春だ!楽しいJUG BAND!
The Best Of Jug Band (P-Vine PCD-20090)
ON AIR LIST
1.Memphis Shakedown/The Memphis Jug Band
2.Jug Band Waltz/The Memphis Jug Band
3.Walk Right In/Cannon’s Jug Stompers
4.Going To Germany/Cannon’s Jug Stompers
5.Crazy Blues/Alabama Jug Band
4月9日に横浜で毎年行われている「横浜ジャグバンド・フェスティバル」というイベントに僕も初めて呼んでいただいて、友達の長野飯山の「ガキデカ・ジャグ・ストンパーズ」と一緒に歌わせてもらいました。
この「ジャグバンド・フェスティバル」は、日本のジャグ・ミュージックの先駆けであるムーニーさんが主催されていて、もう15回もやっている素晴らしいイベントなんですが、全国からジャグバンドが本当にたくさん集まってにぎやかな楽しいイベントでになりました。
それで今日はそのジャグ・バンド・ミュージックを聴いてみます。
今日は入門編的なアルバムでP-Vineレコードからリリースされているジャグバンドのコンピレーション・アルバム”The Best Of Jug Band”というアルバムを聴きます。
そもそもジャグとはなんかというと綴りはJUG大きなビン、ツボ、水差しのことです。その注ぎ口に自分の口を当ててブーブーって吹くんですが、その音がベースの役割をします。
他に使われる楽器はウォッシューボード、つまり洗濯板ですが、これをこすって音を出すんですがこれがパーカッション的な役割でビートを作ります。
あとはカズーですが、これはビービーっていう音でメロディを吹きます。また、30年代の中頃にウォッシュタブ・ベースといって洗濯の桶に絃をいっぽんだけ張って演奏するベースの役割をする楽器が登場してます。
あとギター、ハーモニカといったブルーズでも使われる楽器もありますが、ブルーズではあまり使われないマンドリン、バンジョー、クラリネットなんかもよく使われます。そこからのちにはピアノやドラムも入ってくるのですが、まずエレキはないアコースティック・サウンドです。
まずは20、30年代のジャグのブームのメッカになったメンフィスの「メンフィス・ジャグバンド」
Memphis Shakedown
このバンド、メンバーみんなめっちゃ上手いです。とくにブーブーというベースの役割をやっているジャグのビートが素晴らしい!
次のようなほのぼのした、ゆったりした曲もジャグ・ミュージックの魅力だと思います。リズムはワルツですが、こういう曲で野原で天気のいい日にチークダンスしている光景が目に浮かびます。もう一曲「メンフィス・ジャグバンド」
Jug Band Waltz
さて、僕が初めて聴いたジャグの曲は次の”Walk Right In”なんですが、この曲も僕が中学生の頃白人のフォークグループで「ルーフトップ・シンガーズ」というのがいて、そのグループがカバーしてチャート1位になったのでラジオでよく流れてました。でも、その時はこれがジャグの曲だとは知らなかったです。では、その”Walk Right In”のオリジナルをさっきのメンフィス・ジャグバンドと同じくらい人気のあったキャノンズ・ジャグ・ストンパーズの1929年の録音。
Walk Right In
次もキャノンズ・ジャグ・ストンパーズでなんとも哀愁のある曲です。アメリカの南部の広い野原とか綿花畑が目に浮かぶいい曲です。
Going To Germany
以前この番組でもON AIRした20年代女性ブルーズシンガーのメイミー・スミスの”Crazy Blues”という曲がでヒットしたことが女性クラシックブルーズの先駆けとなりました。
その”Crazy Blues”をこのジャグのアルバムでカバーしているアラバマ・ジャグ・バンドというグループがいます
Crazy Blues
楽しいジャグバンドを友達と作って毎年行われている横浜ジャグバンド・フェスティバル目指して練習するのもいいかなと思います。まあ、手軽にできそうですが、本当にしっかりやろうとするととても難しい奥の深い音楽です。今日聴いた名人たちのバンドみたいにはなかなかできませんが、完全なアコースティックなのでどこでも練習できるのでじっくり取り組んで生涯の友にするのもいいかと思います。
僕もクラリネットやろうかなぁ。