2017.12.29 ON AIR

Hotoke Sings The Blues
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今年最後のON AIRということでスタジオで弾き語りしました。
相変わらずひとりで演奏するのは苦手ですが、年に1,2度はいいかなと・・。来年は弾き語りがもっとちゃんとできるようになることも目標のひとつです。
クリスマス終わってるけど年末らしいレパートリーがないので”Merry Christmas Baby”を歌ってしまいました。

1.Rockin’ And Rollin’/永井ホトケ隆
2.Merry Christmas Baby/永井ホトケ隆
4.Ramblin’ On My Mind/永井ホトケ隆
5.I’ll Come Running Back/永井ホトケ隆

また、来年もよろしくお願いします!
この番組のアルバム第2弾”Hotoke’s Blues Power Radio Hour 10th Anniversary”が、来年早々1月24日にリリースされます。
そして、ブルーズ・ザ・ブッチャーの”Rockin’AndRollin’”がLPレコードで2月14日にリリース!ツアーもやります!
詳細はこのHPで告知しますのでしばらくお待ちください。
よろしくお願いします!

よいお年をお迎えください。
永井ホトケ隆

2017.12.22 ON AIR

クリスマスにゴスペルを

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ON AIR LIST
1.Touch The Hem Of His Garment/Sam Cooke
2.What A Friend We Have In Jesus/Al Green
3.Precious Lord,Lord Hold My Hand/Sister Rosetta Tharpe
4.It’s Nobody’s Fault But Mine/Blind Willie Johnson
5.Amazing Grace/Cissy Houston

毎年クリスマスが近づくとブルーズやリズム&ブルーズのクリスマス・ソングをON AIRしているんですが、今日はゴスペルを聴きます。僕はアメリカで一度だけクリスマスの季節を過ごしたことがあるのですが、黒人のラジオステーションからは毎日クリスマスソングと一緒にゴスペルがよく流れていました。
当たり前ですがクリスマスはイエス・キリストの降誕、つまりキリストの誕生をお祝いするキリスト教の最大の催しです。日本ではプレゼント交換して、ごちそう食べて酒飲んでケーキ食べてパーティするみたいなイベント・デーになってしまいましたが、本来は宗教的な意味合いのあることです。

ゴスペル・ミュージックはブルーズと同じように黒人音楽の骨格を作った非常に重要な音楽で、奥深い音楽ですが、もしそういうことを知らなくてもなぜかとても心を奪われる音楽です。
まず、最初はもう生まれ変わったらこの人の声になりたいサム・クック
ものすごく好きです。美しく力強くソウルフルな歌声です。
You Send MeやTwistin’ The Night Awayなどポピュラーな歌を歌う前から超人気のゴスペル・シンガーでした。サムが教会に出ると教会の周りを女の子たちが取り巻いたそうです。
サム・クックがソウル・スターラーズというゴスペル・グループにいた若い頃の清々しい歌声を聴いてください。
1.Touch The Hem Of His Garment/Sam Cooke

実は僕は子供の頃、幼稚園から小学一年生の頃日曜日に教会へ行ってました。正確に言うと両親に「行かされて」ました。たぶん、日曜日に子供に家でワーワー遊ばれているのがイヤで、親が教会へ行ってこいになったと思います。教会もめいわくな話です。その時教会で歌ってた歌で覚えているのが次のWhat A Friend We Have In Jesusという曲で、邦題は「いつくしみ深き」
もちろん日本語の訳で歌ってましたが、その後小学校で今度は「星の世界」というタイトルでちがう歌詞で歌いました。いまでも時々この曲がふと蘇ってきてくちづさんでます。こんな歌詞でした
「かがやく夜空の 星の光よ、
まばたく数多(あまた)の 遠い世界よ
ふけゆく秋の夜 すみわたる空
のぞめば不思議な 星の世界よ
歌詞もいいですが、このメロディがとても好きです
今日はアル・グリーンのゴスペル・アルバム”Precious Lord”から
2.What A Friend We Have In Jesus/Al Green

次はゴスペルの中では超有名曲でゴスペル・シンガーはみんな歌える曲だと思います。Precious Lord,Take My Handですが、ここではHold My Handとなってます。この曲をギターを弾きながらゴスペルを歌って40年代人気者になった女性シンガー、シスター・ロゼッタ・サープで聴いてみたいと思います
歌の内容は「大切な神様、私を導き、立たせてください。私は疲れて、弱って、すり切れてしまってます。嵐の中を、夜の止みの中から光に導いてください。私の手を取って、大切な神様、家に連れてってください」
3.Precious Lord,Lord Hold My Hand/Sister Rosetta Tharpe

キリスト教の伝道師のことをエヴァンジェリストと呼び、ギターを弾いて伝導する人はギター・エヴァンジェリストと呼ばれるのですが、いまのシスター・ロゼッタもそうです。
そして、ギター・エヴァンジェリストとしてもうひとり有名なのがブラインド・ウィリー・ジョンソン
「誰のせいでもない、オレが悪いんだ。家にある聖書をしっかり読まなければ魂は救われない。読まない自分が悪いんだ。誰のせいでもない」
1927年、ブラインド・ウィリー・ジョンソンの神様に魂も声も捧げたソウルフルなゴスペル・シンギングです。
4.It’s Nobody’s Fault But Mine/Blind Willie Johnson
ブラインド・ウィリーは街角でブルーズを歌うブルーズマンがたくさんいた時代に街角でゴスペルを歌った盲目のエヴァンジェリストでした。清貧と言う言葉はもういまの時代は死語になってしまいましたが、彼はすべてを神さまに捧げ貧しくも強く、立派にゴスペルを歌ってその生涯を閉じました。機会があればフル・アルバム聴いてください。ブラインド・ウィリー・ジョンソン

最後はシシー・ヒューストンの1996年のゴスペル・アルバム”face to face”からこれも”有名なAmaging Grace”
シシー・ヒューストンは亡くなったホイットニー・ヒューストンのお母さんです。若い頃からとても才能のある歌手として評判は高かったのですが、なかなかソロとしては花開かず、エルヴィス・プレスリーやアレサ・フランクリンのコーラスをやっていました。僕が最初に知ったのもアレサのコーラス「スウィート・インスピレーションズ」にシシーが参加している時です。
娘の方が有名になってしまったのですが、シシーは教会で歌っていたらしく1996年このアルバム”face to face”をリリース、グラミーのトラディッショナル・ゴスペル賞を受賞しました。なんと64才での受賞でした。
しかし、その後娘のホイットニーがみなさんもご存知のように48才という若さで急死してからはシシーの話はあまり聞きません。
素晴らしい歌手なので歌って欲しいです
では、最後にシシー・ヒューストン
5.Amazing Grace/Cissy Houston

ゴスペルを聴くのはすごく好きです。アメリカの黒人教会に行った時、あの場で歌われるゴスペルのあの熱気と興奮は忘れられません。そこでは信者でない自分はその輪の中に入れませんでしたが、でも、こうしてゴスペルを聴く時と同じように少し洗われたような気持ちになります。
クリスマスにゴスペル。クリスマスは何かにたくさんお金を使うのではなく、ささやかに今年一年を生きてこられたことを、いろんなことを振り返って家族や恋人、友達と一緒に、いや自分ひとりでも充分ですが、自分で、自分たちでささやかに、つつましく過ごせばよいのではないでしょうか。いいクリスマスを、いい年末を過ごしてください。
I Wish You A Merry Christmas!

2017.12.15 ON AIR

「2017年 今年の思い出」

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ON AIR LIST
1.Blow Wind Blow/James Cotton
2.Around And Around/Chuck Berry
3.I Love The Life I Live/Gregg Allman
4.Boom Boom/blues.the-butcher-590213 & ムッシュかまやつ
5,Texas Flood/blues.the-butcher-590213

今年を振り返ると、ブルーズ界にとってはやはりブルーズ・ハーモニカのレジェンド、ジェイムズ・コットンが3月に亡くなったことが大きかったですね。
生まれたミシシッピーを9才の時に離れて憧れのハーピスト、サニー・ボーイ・ウィリアムスンに弟子入りのような形でヘレナに移り、それからメンフィスでデビューそしてシカゴへ・・・その時々でいつも印象に残るブルーズをプレイしてきたジェイムズ・コットン。残された音源は自己名義のものからハウリン・ウルフ、マディ・ウォーターズなどのバックについたものなどかなりの量になりますが、どの時代でもコットンは聞き応えのあるものを残してきた。

最初に聴いてもらうのはマディ・ウォーターズのバックでもいつもパワフルで的確なバックアップをしていたコットンですが、そのマディの曲です。
1.Blow Wind Blow/James Cotton
ハーモニカと歌、ジェイムズ・コットン、ギター、マット・マーフィとルーサー・タッカー、ピアノ、パイントップ・パーキンス、ベース、カルビン・ジョーンズ、ドラム、ウイリー・スミスと文句なしのメンバーでのBlow Wind Blowでした。

ジェイムズ・コットンが亡くなったのが3/16。その2日後18日に今度はロックン・ロールの王様、チャック・ベリーがその90才の生涯に幕を閉じました。ポピュラー・ミュージックの中でほとんど革命に近い音楽をチャックは残し、その恩恵を僕らも受けそしてこれからもたくさんのミュージシャンが受けていくんだと思います。
この番組でも三回に渡ってチャック・ベリーの追悼をやりましたが、今日はその三回でもON AIRできなかったこの曲を
2.Around And Around/Chuck Berry

グレッグ・オールマンが亡くなったことも悲しいことでした。69才でまだまだやれる年齢だったのに残念です。
僕がアフリカン・アメリカン、つまり黒人のブルーズを知るきっかけを作ってくれたのはオールマン・ブラザーズでした。70年代の最初、オールマンの演奏が素晴らしかったこともありましたが、僕にとってはグレッグ・オールマンの歌がよくなかったらオールマンを好きにならなかったし、その後ろにあった黒人ブルーズへも入っていかなかったと思います。
最後のアルバムとなった”Southern Blood”でウィリー・ディクソンのブルーズを歌っています。
3.I Love The Life I Live/Gregg Allman

個人的なおつきあいもしていただいていたムッシュ、ムッシュかまやつさんが亡くなられたのは、いろんな意味でつらいことでした。
音楽的なことを本当にたくさん残された方ですが、一緒にいる時に人としての生き方、人との接し方とかたくさん教えていただきました。自分より年が上で心を開いて接することができる数少ない人でした。少し相談ごとをした時にムッシュから「ホトケさんはブルーズ歌ってそのまま行ってください」と言われたことを大切にしたいと思います。
そして、ムッシュと一緒に作れたアルバム「ロッキン・ウィズ・ムッシュ」はブルーズ・ザ・ブッチャーのそして自分の大切な宝です。
4.Boom Boom/blues.the-butcher-590213 & ムッシュかまやつ
ムッシュ、ありがとうございました。

自分がやっているバンド、ブルーズ・ザ・ブッチャー、今年は6月に結成10周年記念アルバム”Rockin’ & Rollin'”をリリースしました。この番組と同じようにブルーズ・ザ・ブッチャーというバンドも僕の日常の大切なひとつです。
では、今年リリースした”Rockin’ & Rollin'”から
5,Texas Flood/blues.the-butcher-590213

2017.12.08 ON AIR

追悼:Fats Domino
Fats Domino/Rockin’ 50’s(東芝 LLR=8161)

追悼:Fats Domino

ON AIR LIST
1.Blueberry Hill/Fats Domino
2.The Fat Man/Fats Domino
3.Going To The River/Fats Domino
4.Ain’t That A Shame/Fats Domino
5.My Blue Heaven/Fats Domino
6.I’m In Love Again/Fats Domino

 

 

 

去る10月24日、僕の誕生日でしたが、その日に大好きなニューオリンズのミュージシャン、ファッツ・ドミノが亡くなりました。89才でした。
ファッツ・ドミノのことをご存知ない方も多いかと思いますが、ニューオリンズのR&Bの大ヒット・メーカーでピアニストで歌手でソング・ライターです。ロックン・ロールの殿堂入りもしていて、アメリカの人間国宝のようなミュージシャンです。
名前を知らない方でも、「ブルーベリー・ヒル」「私の青空/マイ・ブルー・ヘヴン」など彼の曲をどこかで耳にしたことはあると思います。
それで今日は僕が1972年に初めて買った思い出のファッツ・ドミノのレコードでファッツを偲びたいと思います。
このアルバムは日本の東芝レコードがコンピレーションしたもので50年代ファッツの全盛時代のヒット曲が網羅されています。
では、まずみんなが聞き覚えがあるはずのこの曲から
I Found My Thrill On Blueberry Hillってこの歌は始まるのですが、このThrillという言葉は「ぞくぞくする、わくわくする」という意味で、この歌の場合は「ブルーベリーの丘の上でわくわくを見つけた」つまり、「ブルーベリーの丘の上で恋を見つけた。ブルーベリーの丘であなたを見つけた」でも、これ失恋の歌で、その後に「いまは離れてしまったけどあなたは僕の一部だから」と続きます。つまりあなたを忘れてないよということですね。
1.Blueberry Hill/Fats Domino
1956年チャート2位まで上がったファッツ・ドミノの大ヒット曲でした。
ファッツ・ドミノがデビューしたのは1950年ですが、ちょうどそれまでRace Musicと差別的な呼ばれ方をされていた黒人音楽がR&Bと呼ばれるようになった頃で、ジョン・リー・フッカーのようなアーシーなブルーズとダイナ・ワシントンやライオネル・ハンプトンのようなジャズ・ブルーズ、そしてワイノニー・ハリスやルイ・ジョーダンたちのジャンプ・ブルーズ、そしてこのファッツ・ドミノやルース・ブラウンたちのR&Bと、まあ黒人音楽にいろんなタイプが出てきて花盛りの時代でした。
そんな中、ファッツ・ドミノのこの曲がR&Bチャートの二位まで上がりました。
2.The Fat Man/Fats Domino

1963年にインペリアル・レコードからABCレコードに移籍してからはヒットに恵まれなかったけど、世界的に知られていたのでヨーロッパへツアーしたりアメリカ国内でもライヴ・パフォーマーとしてはずっと人気のある人でした。
日本にも1974年に来てくれまして僕は大阪のフェスティバル・ホールで見ました。
ファッツは「ロックン・ロールの創始者」のひとりとしてチャック・ベリーやリトル・リチャードたちと同じジャンルに入れられることが多いのですが、それは彼が売れていた時代がR&Rの流行った時代と一致していたからだと思います。音楽的にはR&RというよりR&Bと呼んだ方が的確だと思います。「ニューオリンズR&Bの創始者」のひとりと呼んだ方がいいと思う。
次のブルーズ・テイストのある曲も彼の魅力のひとつです
「川へ行って溺れ死んでしまおう。愛するあの子がこの町を出ていってしまった。オレは頭を垂れて泣いたょ。彼女に会ったらさよならと言ってくれ。みじめな気持ちで生きることにオレはもう疲れたよ」
3.Going To The River/Fats Domino

次はジョン・レノンもカバーしていた曲でこれをよく知っている人も多いと思います
4.Ain’t That A Shame/Fats Domino(B-4)
ファッツ・ドミノは歌手として語られることが多いですが、ピアニストとしてもその力強いピアノのタッチとリズムはのちのニューオリンズのピアニストたちに大きな影響を与えました。
次の曲でもピアノが素晴らしいです。
5.My Blue Heaven/Fats Domino
実は僕は70年代の中後期「ブルー・ヘヴン」という名前のバンドをやっていました。そのバンド名はいまのMy Blue Heavenからいただきました。そのくらいファッツ・ドミノが好きでした。初めてライヴを見た時の彼が楽しそうにニコニコしながら歌い、ピアノを弾くステージはその会場にいた人たち、みんなを幸せにしてくれました。悲しい歌でもその悲しみを吹き飛ばすようなパワーとリズムのグルーヴ・・温かい感じがしました。
もう一曲
6.I’m In Love Again/Fats Domino

2017.12.01ON AIR

ROLL WITH THE PUNCHES/Van Morrison(Caroline International/Hostess HSU-10156)
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ON AIR LIST
1.I Can Tell/Van Morrison
2.Bring It On Home To Me/Van Morrison
3.Going To Chicago/Van Morrison
4.Teardrops From My Eyes/Van Morrison

 

 

 

 
今日は敬愛するヴァン・モリソンのニューアルバム「ROLL WITH THE PUNCHES」です
ヴァン・モリソンは1945年北アイルランド生まれ。デビュー50周年で37枚目のアルバムだそうです。現在70才ですがめちゃくちゃ元気です。
新しいアルバムはカバーとオリジナルで構成されていて、ジェフ・ベック、クリス・ファーロウ、ジョージィ・フェイム、ポール・ジョーンズなど昔からのモリソンの音楽仲間が参加してます。
では、まず1曲。ヴァン・モリソンより5才ほど年上の同じイギリスのヴォーカリスト、クリス・ファーロウとのデュエットで、声の質が似ていてどっちがどっちかわからないのです。
オリジナルは60年代イギリスのロック・ミュージシャンに絶大な人気があったボ・ディドリー
1.I Can Tell/Van Morrison
クリス・ファーロウとヴァン・モリソンは60年代にブルーズやR&B、ジャズが好きな歌手としてイギリスでライバルでもあったし盟友でもあったと思います。いま70才を過ぎてふたりで一緒に歌えるというのは格別の思いがあるのではないでしょうか。嬉しいことにふたりとも歌声が変ってないです。

次の曲は74年のヴァンのアルバム”It’s Too Late To Stop Now(魂の道のり)にも収録していた彼の大好きな曲です。
オリジナルはサム・クック。ヴァン・モリソンならではの味わい深いカバーで途中のジェフ・ベックのギター・ソロも絶妙です。
2.Bring It On Home To Me/Van Morrison
ジェフ・ベックの歌の合間に入れるギターが本当に的確で、印象に残ります。ええですね。

次の曲はヴァン・モリソンとは親友のキーボード奏者のジョージ・フェイムが参加しています。60年代の中頃には「イエ・イエ」とか「ゲッタウェイ}とかチャートのNo.1になったヒットも出しました。ジョージもブルーズやリズム&ブルーズにどっぷり浸かって来たひとりです。まあ、60年代にイギリスでブルーズやR&Bなど黒人音楽に影響を受けなかったミュージシャンはひとりもいないと思います。

3.Going To Chicago/Van Morrison
ジャズ・テイストのブルーズですが、たぶん若い頃からブルーズもシカゴ・ブルーズから、このアルバムでもカバーしているライトニン・ホプキンスのようなカントリー・ブルーズ、ボ・ディドリーのようなロッキン・ブルーズとすごく幅広く聴いて歌っていたヴァン・モリソン。その蓄積が素晴らしいです。

ヴァン・モリソンはお母さんが歌手だったようで、お父さんも音楽が好きで古いブルーズやジャズのレコードが家にあって聴いていたのでこういう歌手になる下地は子供の頃に作られたんですね。いわゆる労働者階級の貧しい家だったけど、お父さんにギターやサックス買ってもらって、それらを覚えて15才くらいからバンドを始めてます。
1963年にロンドンのブルーズ、R&Bが盛り上がった様子に刺激され故郷アイルランドで「ゼム」を結成。64年にデッカからデビュー。
僕がその「ゼム」を聴いたのが15才の時。「グロリア」とか、そのあとソロになってからの「ブラウン・アイド・ガール」というヒットもありましたが、とても個性的で心に残る歌を歌う人という印象でした。
1993年にロックの殿堂入りして、グラミーも獲得してます。
でも、今回のアルバムを聴いていると、最初の「ゼム」の頃からブルーズとR&B、ジャズを大切にしてきて本当にぶれていなかったシンガーだなと思います。
では、R&Bの女王ルース・ブラウンのカバーをうたっているので聴いてみましょう。
4.Teardrops From My Eyes/Van Morrison
今年中にもう一枚アルバムをリリースすると言われているヴァン・モリソン。リリースされたらまたON AIRしたいと思います!