2022.12.09 ON AIR

ニューオリンズ・ファンクを代表するバンド、ザ・ミーターズの素晴らしい軌跡を知るシングル・コレクション盤

The Message From The Meters(REAL GONE MUSIC RGM-0491)

ON AIR LIST
1.Sophisticated Cissy/The Meters
2.Cissy Strut/The Meters
3.Hand Clapping Song /The Meters
4.Hey Pocky A-Way/The Meters
5.People Say/The Meters

ジェイムズ・ブラウンのファンクでもなくスライ&ザ・ファンミリーストーンのようなファンクでもないニューオリンズ独自のファンクを作り出したミーターズ。今日はそのミーターズのシングルを集めたシングル・コレクション「The Message From The Meters」を聴きます。
ミーターズのメンバーはギーボードのアート・ネヴィル、ギターのレオ・ノセンテリ、ベースがジョージ・ポーター、ドラムがジョー”ジガブー”モデリストの四人。
ミーターズは1968年にデビューしたが実はその前にアート、レオ、ジョージにネヴィル・ブラザーズのアーロンとチャールズが加わって「ザ・サウンズ」というバンドを組んでいた。その後アーロンとチャールズが抜けてドラムのジガブーが加わってミーターズの結成となった。
今日はシングル・コレクションなのでまずは68年のデビュー・シングルを。

1.Sophisticated Cissy/The Meters ソフィスティケイトッド

ドラムとギターから始まりオルガンとベースが入ってくるイントロですでにかっこいい。
ギター、オルガン、ベース、ドラムというコンパクトな編成のサウンドなのでバンドをやる私のような者にとってはとても勉強になる音作りです。それにしてもベースとドラムのリズムがもう素晴らしすぎて聞き惚れてしまう。
この曲はR&Bとポップチャート共に34位まで上がりまずまずのデビューだったのでは・・。
プロデュースはリリースしたレコードレーベル「ジョーシー」を立ち上げたマーシャル・シホーンと名プロデューサー、アレン・トゥーサン
このチームでミーターズの録音だけでなく、ミーターズがスタジオ・ミュージシャンとして活動しリー・ドーシー始めドクター・ジョン、アール・キングなど多くのシンガーの録音に参加し始めます。
そしてミーターズを代表する曲が翌1969年に2枚目のシングルとしてリリースされたこの曲

2.Cissy Strut/The Meters

R&Bチャート4位、ポップで23位まで上がったこの曲でミーターズは広く知られることになった。
もう「かっこいい!」としか言い様がない曲。特にドラム!こういう曲を聞くとドラムやりたくなる。
93年だったか僕はニューオリンズで久しぶりに里帰りしてきたドラムのジガブーのライヴをクラブで聞く機会があったのだが、用意されていたドラムがちょっとボロくてシンバルが割れてるドラムセットでしたが、そんなの関係なくめちゃくちゃいいリズムを叩いてました。その日はもうニューオリンズ中のドラマーが彼のプレイを聞きにきている感じだった。

次の曲は”Clap your hands now, people clap your hands”というコーラスが入っている曲で自分が大好きな曲。

3.Hand Clapping Song /The Meters

このアルバムのクレジットを見ていて気がついたのだが、オリジナルの作曲のクレジットがメンバー全員の名前になっている。そこに誰かのバンドではなくメンバー四人が公平に扱われている結束の強いバンドなんだと感じます。

次はニューオリンズ・テイストが全面に押し出されているこれもミーターズを代表する曲です。

4.Hey Pocky A-Way/The Meters

77年にミーターズ解散後にネヴィル・ブラザーズが結成されてそのネヴィルズの演奏で知っている方も多いでしょう。

アルバム・ジャケットも男臭い感じでいいですね。