ブルーズをルーツに独自の音楽的センスで展開する公平流ブルーズ
Steady Rollin’ Man/土屋公平

ON AIR LIST
1.Blue&Go-Go/土屋公平
2.黒鼠のBlues/土屋公平
3.Steady Rollin Man/土屋公平
4.Jo Jo Rhumba Blues/土屋公平
今日は去年の10月にリリースされた土屋公平くんの新しいアルバム”Steady Rollin’ Man”を聞いてもらおうと思います。このアルバムのリリースライヴが吉祥寺のスターパインズ・カフェであり僕は11月26日にご招待していただいたのですが、バンドの演奏がすごくタイトでサウンドも良くて公平ブルーズ・ワールドを楽しませてもらいました。まずはアルバム”Steady Rollin’ Man”の一曲目のインスト・ナンバーから。
1.Blue&Go-Go/土屋公平
今の曲は公平くんの2024年のライヴ・ツアーの音源を収録したアルバム”The Sound Of Blue & Go-Go”にも収録されてまして、僕も好きな曲です。僕はライヴの時にこの曲をやると気持ちが落ち着くという曲がありライヴの最初の方にそういう曲をやったりするのですが、2度録音されているというのは何かそういう気持ちがあるのでしょうか。
土屋公平くんのことは80年代に「ストリート・スライダーズ」のギタリストとして名前を知ってましたが、スライダーズのライヴを観たこともなかったし、彼の個人的なライヴにも行ったことはなかったのですが、去年ちょっとしたつながりからスライダーズの再結成ライヴをNHKホールに観に行きました。すごくよかったです。メンバーの誰一人として無駄な音やこれ見よがしのプレイがなくて淡々と曲を演奏するステージに胸打たれました。それはキャリアの長いバンドでしかできない音と音の強いつながりなのだと思いました。
公平くんは僕より10才下なので影響を受けた音楽も音楽をやり始めた環境も違うと思うのですが、スライダーズを聞いても彼のソロ・アルバムを聴いていてもどこかで共鳴できるところがあり、それが多分ブルーズという音楽が中にあるからなのだと思います。では、そのブルースとタイトルされている曲を。
2.黒鼠のBlues/土屋公平
ちょっとジョン・リー・フッカーの名曲”Boom Boom”テイストもある曲ですが、黒鼠のブルーズは戦前のカントリー・ブルーズマン、ロバート・ウィルキンスの曲に”Black Rat Blues”というのがありますが、曲は全然違いますがタイトルの発想はそこからでしょうか。
実は公平くんもツイッターで自分の好きなアルバムをポストしているのですが、ぼくもほぼ毎日のように朝イチで聞いたアルバムをツイッターにポストしてまして、それで最初お互いに似たようなアルバムが好きだなぁという感じでツイッターで繋がったような感じでした。次の曲はアルバムタイトル曲ですが、元々は1930年代の偉大なブルーズマン、ロバート・ジョンソンの曲です。アルバム・クレジットを見ると作曲はロバート・ジョンソンで訳詞として公平くんの名前が記載されています。
3.Steady Rollin Man/土屋公平
Steady Rollin Manの原曲の意味はずっと働いている、働き者の男という意味で働いて女に好きなものを買ってやり、金もあげるけど女はどうも他の男に貢いでいるらしい、つまり一生懸命働くけどでも心を預けられる女がいないという歌です。そのニュアンスを公平くんは自分流に受け止めて作詞した感じだと思います。一瞬ロバート・ジョンソンのギター・フレイズがでてくるとこはニヤッとしました。
ブルーズをルーツに日本語でオリジナルを作る人はプロ・アマ問わず意外とたくさんいるんですが、ブルーズという音楽のどういうところが好きなのかというのがそのオリジナル曲を聞いているとわかります。土屋くんは多分オール・ラウンドにブルーズを聞いていると思いますが、表現する時のオリジナル曲はモダンで端正だというのが第一印象でした。彼がいままで培ってきた音楽のエッセンスも入れつつしっかり作り込まれ、はっきりこうしたいという意思が感じられる曲作りだと思います。ロックとブルーズのバランスだけでなく他のエッセンスも入っているところがミソのような気がします。
次のようなラテンのフレイバーが入った曲がいくつかあるのですが、それも彼の特有のセンスだと思います。
4.Jo Jo Rhumba Blues/土屋公平
あと大切なところですが、公平くんのギターの音色が好きです。そんなに歪まずフレイズもギミックな感じがなくて一音一音がはっきりしているところです。ギターの音も端正で絶対に弾きすぎないんですね。全体のバランスが良くてまずビートありきというのを感じます。
去年は「なにわ・ブルーズフェス」で僕のブルーズ・ザ・ブッチャーに入ってもらって初めて一緒にステージをやることができましたが、めちゃ楽しかったです。また機会があればご一緒したいと思ってます。頑張ってください。またブルーズの話もしましょう。今日は土屋公平くん新しいアルバム”Steady Rollin’ Man”を聴きました。