2015.11.13 ON AIR 「名シンガー、ベン.E キングを偲んで」

Ben.E.KIng : Stand By Me The Ben E.KIng Collection
(RHINO WARNER WQCP-1224)

20151113
ON AIR TRACK LIST
1.Stand By Me:Ben.E.KIng
2.Save The Last Dance For Me:Ben.E.KIng
3.Young Boy Blues:Ben.E.KIng
4.Don’t Play That Song:Ben E. King
5.Supernatural Thing:Ben E. King

 

 

 

 

今日はちょっとアナログ・レコード・シリーズをお休みして、今年4月に77才で亡くなったBen E. Kingを偲んで彼の代表曲を聴こうと思います。
Ben.E.KIngという名前を知らない人でも、いまから聴いてもらう”Stand By Me”という曲を知っている人は多いと思います。この曲のオリジナル・シンガーがBen.E.KIngです。まずはそのオリジナルの”Stand By Me”ですが、多くのカバーがたくさんありますがやっぱりオリジナルはいいです。1961年、4週間に渡りチャートのトップになりました。循環コードの繰り返しで下手をするとつまらない、陳腐な曲になってしまうのですが、やはり彼の歌が並の歌手ではないです。キングはソロになる前にドリフターズ(日本のやないですよ。念のため)というコーラスグループにいました。そのドリフターズ時代の曲が次の”Save The Last Dance For Me”。岩谷時子さんが日本語の詞をつけて「ラストダンスはワタシに」というタイトルで越路吹雪さんが歌われて大ヒットしたことがあり、越路さんがシャンソンをたくさん歌われていたことから、この曲もシャンソンと思われている方も多いかと思いますが、これがオリジナルです。内容は「他の男と踊ってもいいし、他の男に微笑んでもいい、でも家に送っていくのは僕だよ。パーティの最後のダンスは僕と踊るために取っておいてくれよ」
これを作詞した有名な作詞家ドク・ポマスは実は足が不自由でダンスを奥さんと躍れなかったところからこの歌が生まれたと言われています。
そう思うととても切ない歌に思えます。
Ben.E.KIngの曲の中で僕がすごく好きなのが次のYoung Boy Bluesです。
「新しい誰かにキスするたびに君にキスしてるんだと思おうとしている自分。自分の傷ついた気持ちをだますことはできない。ワタシたちはずっと離れたまま。ヤングボーイ・ブルーズに取り憑かれたてから毎晩が千年のように長く感じられるんだ。どこへ行ったらいいのか。何をしたらいいのかわからない。君を失くしてから途方に暮れて、寂しいんだ」これも切ないですね。
“Don’t Play That Song”は1962年の大ヒットで1970年にはソウルの女王アレサ・フランクリンがカバーしてR&Bチャートで三週間1位となりました。そのカバーも素晴らしくいいです。
「その曲をかけるのは頼むからやめてくれ。お前と過ごした日々を想い出してしまうから。胸が痛むよ。
初めてのデートはお前がまだ17才でキスをした。こんなひどいことをオマエがするとは思わなかった。オレにウソをついたんよね。どこへでも一緒に行くわと言った言葉もウソだったんだね。ああ、その曲をかけるのはやめてくれ」想い出して胸が痛むような歌が誰にもあると思います。
そして、最後は彼の70年代に入ってからの起死回生の大ヒット”Supernatural Thing” ファンクテイストのかっこいい曲です。