ダウンホームブルースってなんや その4



ON AIR LIST
1.Down Home Blues/Z.Z.Hill
2.COME ON ROCK LITTLE GIRL/Smokey Smothers
3.Sad Night Owl/Freddy King
4.3 O’clock Blues/B.B.King
5.Three O’Clock Blues/Lowell Fulton
ダウンホーム・ブルーズを探る特集をここのところやってきましたが、今日はその最終回モダン・ブルーズの潜むダウンホーム・テイストの話をします。
まずはこれを聞いてください。
1.Down Home Blues/Z.Z.Hill
この番組では何度か聞いている1982年リリースされたアルバム”Down Home Blues”に収録されているタイトル曲です。これが最初南部でめちゃヒットして次第に広がっ
1982年いうたらマイケルのスリラーやプリンスの”1999”なんていうアルバムがめちゃ売れていた頃でオリビア・ニュートンジョンの「フィジカル」なんていうのもMTVでよく流れてました。そんな時代に今の「ダウンホーム・ブルーズ」がじわじわと南部で流行っていたわけです。
この歌詞は女性が主人公で「あなたのパーティは盛り上がって、みんなが楽しんでる。あなたが飲み物を作ってくれている間に靴を脱いでくつろいでもいい?髪も下ろしてリラックスしてこの地元ゆったりしたブルーズを楽しみたいの。早いブルースはいらないわ。このダウンホームブルーズを楽しみたいの」
もうブルーズを聴く黒人たちも少なくなってきたところのヒットに業界はびっくりしたわけですが、中年の黒人の人たち、特に南部の人たちの間では依然としてこういうゆったりしたグルーヴの、あまりテンションのない素朴なダウンホーム・ブルースを望む人たちがかなりいたことがわかりました。
ブルースの歴史で言うと60年代に入ると主流になっていったのはB.B.キングやボビー・ブランドなどのゴスペルのルーツを持ったモダン・ブルースとジョニー・テイラーやリトル・ミルトンなどのブルーズとソウルがミックスされたブルーズ&ソウルでした。南部のブルースと先週まで聞いてきたようなシカゴ・ブルーズなどは流行らなくなりました。しかし、ダウンホームのテイストがなくなったわけではないわけで、モダン・シカゴブルーズにもそのテイストはあります。次の62年の名盤と言われているスモーキー・スマザースを一曲聞いてください。
2.COME ON ROCK LITTLE GIRL/Smokey Smothers
これ実はギターで参加しているのがフレディ・キングなんですが、オブリガードで曲に色付けしているギターがそうです。彼はシカゴにいた若い時代にジミー・ロジャースやエディ・テイラーといった先輩ブルーズマンのダウンホームな影響をたくさん受けているわけです。だからこういうシカゴ・ダウンホームなスタイルもすぐ弾けるわけです。
フレディ本人の録音の中から次のインストルメンタル曲なんかもゆったりとしたダウンホーム感があります。
3.Sad Night Owl/Freddy King
この曲、酒飲んで聞いてると蕩けてしまいます。フレディ・キングのイメージとしてみんなが持っているのはガンガンにハイテンションでギターを弾いて目一杯歌うという感じだと思うのですが、今のようなダウンホーム感もルーツの一つとしてあるんですね。
ちなみにフレディはアメリカのラジオ番組でジミー・ロジャースの話をしているときにそのインタビュアーがジミー・ロジャースのことを何も知らなくてフレディはキレ気味にその偉大さを喋りまくるというめちゃおもろい録音がありました。
さてキングといえばB.B.キングですが、もうモダン・ブルーズのトップ・ブルーズマンなんですが、彼の初ヒットの次の曲を聴くとやはりその根底にダウンホームなテイストを感じます。1951年R&Bチャートの1位に輝きました。
4.3 O’clock Blues/B.B.King
ギター・プレイもギター弦が太かったせいもありまだチョーキングの音が上がりきらないところとか、バックのサウンドとビートがいなたい、洗練されてないダウンホーム感があります。
元々今の曲はB.B.が大好きだったロウエル・フルソンがオリジナルなんですが、もっとダウンホームです。こんな感じです。
5.Three O’Clock Blues/Lowell Fulson
ブルーズにとってとても大切な要素であるダウンホームなフィーリングというのをわかってもらえたでしょうか。
僕も若い頃はダウンホームなものより派手なサウンドのモダンブルースとかBlues &Soulが好きやったんですけど、年を重ねるとダウンホーム・ブルーズが染み入ります。
4回にわたってON AIRしてダウンホーム・ブルーズを聞いてもらいました。