015.8.7 ON AIR「アナログレコードでブルーズを聴こう!シリーズ」第7回

Roots Of Rock Vol.1 (YAZOO 1063)
20150807 ON AIR TRACK LIST
1.When The Levee Breaks:Kansas Joe&Memphis Minnie
2.Spoonful Blues/Charley Patton
3.Statesboro Blues : Blind Willie McTell
4.Corrine Corrina/Bo Carter
5.Diddie Wa Diddie : Blind Blake
 

 

 

今日は1920年代から30年代にかけてのいにしえのブルーズを聴きましょう。日本の歴史でいうと大正から昭和になる時代ですが、この時代はLPとかシングル・レコード盤より更に昔のSP盤と呼ばれる時代で、このSP盤の音がまたいいのですがさすがにSP盤はいまの放送局ではそういう装置がなくてON AIRできないので、今日聴くのはSP盤をLPに録音し直したものです。
アルバム・タイトルは「Roots Of Rock 」その名の通りロックのルーツとなったブルーズをコンピレーションしたアルバムです。
1曲目はレッド・ツェッペリンがカバー、2曲目は先週ON AIRしたハウリン・ウルフの”Spoonful”の原曲で、そのウルフのバージョンをエリック・クラプトンのクリームがカバーしてました。3曲目はオールマン・ブラザーズのカバーで有名になったブルーズです。4曲目は60年代フォーク・シンガーに好まれてカバーされた曲でボブ・ディランも歌ってます。5曲目はアメリカの・・・というより日本の有山じゅんじくんが日本語で実にうまくカバーした曲で、僕は原曲のブラインド・ブレイクの前に有山くんバージョンを聴いていました。
このアルバムに収録されている曲を聴いて、更にもう一度これらをカバーしたツェッペリンやオールマンを聴いてみると面白いです。そして、ストーンズはじめ60年代のロックバンドがいかに黒人ブルーズから多大な影響を受けたかもこういうアルバムを聴くとよくわかります。
ちなみにこのアルバムをリリースしたレコード会社ヤズー(YAZOO)は、ブルーズだけでなく古いジャズやヒルビリー、ラグタイム・ミュージック、カントリーなどの録音を発掘して復刻しているレーベルです。SP盤は僕も少し持っていますが、骨董品的価格でかなり高いものも多いですし、蓄音機も必要ですし普通に聴くにはなかなか難しいです。だから、こういうヤズーのようなレーベルがLPレコードでリリースしてくれるのはとてもうれしいです。でも、最近はレコードの静かなブームでヤズーのレコードも中古盤屋さんではあまりお目にかかれなくなってきました。
古いブルーズが少しも古くないことを感じてもらえればうれしいです。

2015.7.31 ON AIR「アナログレコードでブルーズを聴こう!シリーズ」第6回

Chicago Blues Golden Package Vol.2
(日本ビクター SJET-8214-5M)
20150731
ON AIR TRACK LIST
1.She’s 19 Years Old : Muddy Waters
2.Spoonful : Howlin’ Wolf
3.Help Me: Sonny Boy Williamson
4.So Many Roads : Otis Rush
5.Ten Years Ago : Buddy Guy

 

 

 

この2枚組のアルバムに収録されているシカゴ・ブルーズマンは王道も王道のひとたちで、このアルバムから収録されているブルーズマンひとりひとりのソロ・アルバムを買い集めました。そして、そのあとにこのチェスというレコード会社からレコード・リリースされていたJ.B.ルノアとかロウエル・フルソンとかエタ・ジェイムズとかを好きになりどんどん広がっていった感じです。
今日聴いたオーティス・ラッシュは”So Many Roads”一曲ですごく好きになり、調べたらもっとマイナーなレーベルのコブラというレコード会社からアルバムが出ていることがわかり、もう呪文のように「コブラのラッシュ、コブラのラッシュ・・・」と心の中で言いながらレコード屋さんを探し歩いたものです。そうこうしている内に、だんだんとブルーズのレコードのことがわかってくるんですが、当時(1970年初期)はしっかりしたガイドブックはなかったのでつまらないレコードを買ってしまうことも多々ありました。当時は評論家の日暮泰文さんが中心となってブルース・フリークの人たちがつくっていた「ザ・ブルース」というブルーズの専門誌があり、それをよく読んでいました。あとは丸善という洋書を取り扱っている本屋さんでブルーズのガイド・ブックをかなり高い値段で取り寄せて買って、辞書をひきながら自分なりに調べていました。結局、音楽はそれぞれ個人の好みなので最終的には自分の耳で決めるしかないんですが、他の人の意見も聞いてみることは音楽にも大切だと思います。そして、十年もすると自分の音楽的な見解が出来上がっていきます。
自分はこんなブルーズが好きなんだ・・・と。だからいろんなブルーズをこの番組でもたくさんON AIRしますので、みなさんが聞いて自分でそのアルバムをゲットしてくれると嬉しいです。

 

2015.7.24 ON AIR 「アナログレコードでブルーズを聴こう!シリーズ」第5回

Chicago Blues Golden Package Vol.1
(日本ビクター SJET-8214-5M)
20140724ON AIR TRACK LIST
1.Gypsy Woman : Muddy Waters
2.That’s Alright : Jimmy Rogers
3.Don’t Start Me To Talkin’ : Sonny Boy Williamson
4.Smokestuck Lightning : Howlin’ Wolf
5.Boom,Boom Out Goes The Lights : Little Walter

 

 

 

今日は僕がすごく大切にしているブルーズのアナログ・レコードを持ってきました。
これは僕がブルーズを聴き始めた頃のブルーズ入門レコードみたいな役割をしてくれたアルバム二枚組で、「シカゴブルース・ゴールデン・パッケージ」というコンピレーションアルバムです。1970年頃のリリースだと思います。まだブルーズのアルバムが少なかった70年代はじめ、このアルバムを聴いてブルーズにハマった人は多かったと思います。
音源はブルーズの名門レーベル「チェス・レコード」のもので、マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、リトル・ウォルター、サニーボーイなどチェスで名のあるブルーズマンが収録されています。
日本ビクターが編集したもので音楽評論家の中村とうようさんや桜井ユタカさん、福田一郎さんたちが選曲して詳しい解説も書いていて、その解説がブルーズを理解するのに役に立ったし、アルバムを買うガイドにもなりました。お三方とも亡くなられていますが、ブルーズという日本にとって新しい音楽をたくさんの人たちに聴いてもらいたいという熱い気持ちが、いま読んでもその解説からも伝わってきます。
そして、日本のレコード会社もこのビクターだけでなく他社にもブルーズの開拓に意欲的な人たちがたくさんいました。ミュージシャンだけでなく、評論家、レコード会社、レコード店などが一丸となってブルーズを日本に取り込んだ時代でした。

 

2015.7.17 ON AIR 「アナログレコードでブルーズを聴こう!」シリーズ第4回目

B.B.KING /The Best Of B.B.King
(日本ビクター SJET-8147)
2015.7.17 ON AIR
ON AIR TRACK LIST
1.Rock Me Baby : B.B.King
2.Blue Shadows : B.B.King
3.Sweet Sixteen : B.B.King
4.Eyesight To The Blind : B.B.King
 

 

前回に引き続き、今回も僕が70年代最初に初めて買ったB.B.Kingのアルバム”The Best Of B.B.King”の、先週はA面でしたのでひっくり返してB面を今日は聴いてみたいと思います。アナログ・レコードはA面が終わると自分で盤をひっくり返してB面に針を載せるということをしなければならない・・この少し休む時間がいいんだと思います。しかも、片面20分。人間が本当に集中して音楽を聴くことができる時間はそのぐらいだと思います。CDには90分近く、もっとそれ以上収録されているアルバムもありますが、集中して聴くのは無理でやはり途中から「聞き流す」ことになってしまいます。
このアルバムはB.B.がケントというレーベルに残した初期の録音で、ブルーズ界のトップに向かって上がっていく時のB.B.の凄まじくパワーのある、そしてソウルフルなブルーズが収録されています。自分がまだブルーズにハマり始めた頃、一日に何度も何度もこのアルバムを聴きました。持っているブルーズのレコードも少なかったしブルーズの知識もあまりなく、輸入レコード屋と洋書を取り扱っている本屋に通い、とにかくブルーズ関連のものを探してはゲットする日々でした。だからデートに使えるお金はなくて彼女もいなかったけれど、部屋でB.B.キングやマディ・ウォーターズのブルーズのアルバムを聴いているだけで幸せでした。このアナログ・アルバムは京都の下宿にいた20才の頃の自分を想い出させてくれます。

写真はB.B.KINGのオンエアしたThe Best Of B.B.Kingの盤です。

2015.7.10 ON AIR 「アナログレコードでブルーズを聴こう!」シリーズ第3回目

B.B.KING /The Best Of B.B.King
(日本ビクター SJET-8147)
2015.7.10 ON AIR
ON AIR TRACK LIST
1.Three O’clock Blues : B.B.King
2.You Upset Me Baby : B.B. King
3.Everyday I Have The Blues : B.B. King
4.Sweet Little Angel : B.B. King
5.Trouble Trouble Trouble : B.B.King

 

 

 

5月14日にB.B.Kingが亡くなりました。89才でした。
その訃報を偶然ネットで見たのは翌日の15日、実はこの番組の今日のB.B.のアナログ・レコード特集の準備をしていた時でした。B.B.の追悼番組はまた今年の終わり頃に日を改めてやりますが、今回と次回は僕が1970年頃、初めて手にしたB.B.キングのアルバム”The Best Of B.B.King “をレコードで聴きます。
このアルバムをゲットした2年後の72年に大阪で来日したB.B.の前座で歌わせてもらったことが、僕がブルーズに向かう決定的なきっかけとなりました。その後も何度かB.B.に会うことが出来ましたが、いつも温和で優しく気を遣う方でした。彼がブルーズ界を代表する存在となり、世界のB.B.キングと呼ばれたのは音楽性の素晴らしさだけでなく、その人間性の素晴らしさもあったと思います。ブルーズ界にとっては本当に誰も代われない大きな柱を失ってしまいました。それでも、たぶん彼は天国からいつも別れ際に僕に言うように”Keep On! Keep On Singing The Blues”と、すべてのブルーズを志す人たちに言うと思います。
そして、ブルーズを愛して聴いてくれるすべての人たちに”Thank You For Loving The Blues”と言うと思います。
安らかにMr.B.B.・・・・。