2026.01.23 ON AIR

ブルーズをルーツに独自の音楽的センスで展開する公平流ブルーズ

Steady Rollin’ Man/土屋公平

ON AIR LIST
1.Blue&Go-Go/土屋公平
2.黒鼠のBlues/土屋公平
3.Steady Rollin Man/土屋公平
4.Jo Jo Rhumba Blues/土屋公平

今日は去年の10月にリリースされた土屋公平くんの新しいアルバム”Steady Rollin’ Man”を聞いてもらおうと思います。このアルバムのリリースライヴが吉祥寺のスターパインズ・カフェであり僕は11月26日にご招待していただいたのですが、バンドの演奏がすごくタイトでサウンドも良くて公平ブルーズ・ワールドを楽しませてもらいました。まずはアルバム”Steady Rollin’ Man”の一曲目のインスト・ナンバーから。

1.Blue&Go-Go/土屋公平

今の曲は公平くんの2024年のライヴ・ツアーの音源を収録したアルバム”The Sound Of Blue & Go-Go”にも収録されてまして、僕も好きな曲です。僕はライヴの時にこの曲をやると気持ちが落ち着くという曲がありライヴの最初の方にそういう曲をやったりするのですが、2度録音されているというのは何かそういう気持ちがあるのでしょうか。

土屋公平くんのことは80年代に「ストリート・スライダーズ」のギタリストとして名前を知ってましたが、スライダーズのライヴを観たこともなかったし、彼の個人的なライヴにも行ったことはなかったのですが、去年ちょっとしたつながりからスライダーズの再結成ライヴをNHKホールに観に行きました。すごくよかったです。メンバーの誰一人として無駄な音やこれ見よがしのプレイがなくて淡々と曲を演奏するステージに胸打たれました。それはキャリアの長いバンドでしかできない音と音の強いつながりなのだと思いました。

公平くんは僕より10才下なので影響を受けた音楽も音楽をやり始めた環境も違うと思うのですが、スライダーズを聞いても彼のソロ・アルバムを聴いていてもどこかで共鳴できるところがあり、それが多分ブルーズという音楽が中にあるからなのだと思います。では、そのブルースとタイトルされている曲を。

2.黒鼠のBlues/土屋公平

ちょっとジョン・リー・フッカーの名曲”Boom Boom”テイストもある曲ですが、黒鼠のブルーズは戦前のカントリー・ブルーズマン、ロバート・ウィルキンスの曲に”Black Rat Blues”というのがありますが、曲は全然違いますがタイトルの発想はそこからでしょうか。

実は公平くんもツイッターで自分の好きなアルバムをポストしているのですが、ぼくもほぼ毎日のように朝イチで聞いたアルバムをツイッターにポストしてまして、それで最初お互いに似たようなアルバムが好きだなぁという感じでツイッターで繋がったような感じでした。次の曲はアルバムタイトル曲ですが、元々は1930年代の偉大なブルーズマン、ロバート・ジョンソンの曲です。アルバム・クレジットを見ると作曲はロバート・ジョンソンで訳詞として公平くんの名前が記載されています。

3.Steady Rollin Man/土屋公平

Steady Rollin Manの原曲の意味はずっと働いている、働き者の男という意味で働いて女に好きなものを買ってやり、金もあげるけど女はどうも他の男に貢いでいるらしい、つまり一生懸命働くけどでも心を預けられる女がいないという歌です。そのニュアンスを公平くんは自分流に受け止めて作詞した感じだと思います。一瞬ロバート・ジョンソンのギター・フレイズがでてくるとこはニヤッとしました。

ブルーズをルーツに日本語でオリジナルを作る人はプロ・アマ問わず意外とたくさんいるんですが、ブルーズという音楽のどういうところが好きなのかというのがそのオリジナル曲を聞いているとわかります。土屋くんは多分オール・ラウンドにブルーズを聞いていると思いますが、表現する時のオリジナル曲はモダンで端正だというのが第一印象でした。彼がいままで培ってきた音楽のエッセンスも入れつつしっかり作り込まれ、はっきりこうしたいという意思が感じられる曲作りだと思います。ロックとブルーズのバランスだけでなく他のエッセンスも入っているところがミソのような気がします。

次のようなラテンのフレイバーが入った曲がいくつかあるのですが、それも彼の特有のセンスだと思います。

4.Jo Jo Rhumba Blues/土屋公平

あと大切なところですが、公平くんのギターの音色が好きです。そんなに歪まずフレイズもギミックな感じがなくて一音一音がはっきりしているところです。ギターの音も端正で絶対に弾きすぎないんですね。全体のバランスが良くてまずビートありきというのを感じます。

去年は「なにわ・ブルーズフェス」で僕のブルーズ・ザ・ブッチャーに入ってもらって初めて一緒にステージをやることができましたが、めちゃ楽しかったです。また機会があればご一緒したいと思ってます。頑張ってください。またブルーズの話もしましょう。今日は土屋公平くん新しいアルバム”Steady Rollin’ Man”を聴きました。

2026.01.16 ON AIR

ツアー途中にゲットしたジャズ・ブルーズ、クリーンヘッド・ヴィンソンのいいLPレコード

Kidney Stew Is Fine/Eddie CleanHead Vinson(Delmark)

ON AIR LIST
1.Old Kidney Stew Is Fine/Eddie”Cleanhead”Vinson
2.Things Ain’t What They Used To Be/Eddie”Cleanhead”Vinson
3.Old Maid Boogie/Eddie”Cleanhead”Vinson
4.Please Send Me Someone To Love/Eddie”Cleanhead”Vinson

去年の11月にギターの上村秀右と東北ツアーをしたその最終日、秋田から仙台に向かう途中で以前二人で行った「ジャングル・レコード」に行くことにした。「ジャングル・レコード」は仙台市内からかなり離れていてアクセスが悪い・・が、中古レコードがそれこそジャングルの森林のようにめちゃたくさんある魅力的な店。しかし、営業時間が短い。「商売する気あるんかい」と言いたくなるほど短い。電話するとその日は四時で閉店だそうで慌てて行き、着いたのが閉店30分ちょっと前。いろいろ見たいが時間がないのでとにかくブルーズ・コーナーへ直行。そこで今日聴いてもらうクリーンヘッド・ヴィンソンのレコードを手に取って見ているとシュウが「そのレコードいいですよ」と言うので買ってみた。
私が見ていたのはギターにT.ボーン・ウォーカーが参加していたからだが、他にもカンザス・シティ・ジャズ・ブルーズの重鎮、ピアノのジェイ・マクシャン、テナー・サックスにそのジェイ・マクシャンのオーケストラにいたハル・シンガーなど実力派のジャズマンが参加している。
まずはクリーンヘッドの定番曲から。曲名が「いつもの腎臓のシチューはいいね」ですが、ハイクラスの気取った女より昔から食べ慣れた腎臓のシチューのような女がいいなという歌。日本で言えば「高級フランス料理より定食屋の豚汁定食の方がええな」という感じですかね。

1.Old Kidney Stew Is Fine/Eddie”Cleanhead”Vinson

ジェイ・マクシャンのピアノの左手の裏を打つリズムのグルーヴ感がすばらしい。
腎臓のシチューというのは日本で言えばもつ煮込みみたいな食べ物で主に黒人しか食べなかった料理です。つまり、白人が食べないで捨てる部位を黒人たちは工夫して美味しい料理にしていたということです。
ちなみにクリーンヘッドというのはあだ名でジャケ写を番組HPで見てもらうとわかるのですが、彼は髪の毛がなくてツルツル頭です。それでクリーンヘッドと呼ばれていたのですが、実は今はもうないのかも知れませんが昔は黒人の縮れた髪の毛を伸ばすという薬があり、きつい薬だと思うのですが、それを塗ったらクリーンヘッドは毛が抜けて禿げてしまったらしいです。それでしばらくしたらまた生えて来たのですが、クリーンヘッドの方が面白いかなということで彼はそれから毛を剃ることにしたらしいです。
このアルバムに参加しているベースのジャッキー・サンプソンもドラムのポール・ガンサーもジャズ・ミュージシャンなので次のようなデューク・エリントンの曲も選曲されたのだと思います。日本語では「昔は良かった」と訳されています。

2.Things Ain’t What They Used To Be/Eddie”Cleanhead”Vinson

こういうジャズ・ブルーズのライヴを聴ける落ち着いた店がないですかね。
エディ・クリーンヘッド・ヴィンソンはブルーズ界のビッグネイム、ビッグ・ビル・ブルーンジーのバンドにも参加し、ジャズのクーティ・ウィリアムスのオーケストラにもいました。つまりブルーズとジヤズの2つのフィールドをアルトサックスとヴォーカルで歩いてきた人で歴史に残る”Cherry Red”という大ヒット曲もあります。しかもサックスも歌もうまい。
次はT.ボーンのギターから始まります。T.ボーン・ウォーカーはブルーズのジャンルで「モダン・ブルーズ・ギターの父」と呼ばれていますが、十分ジャズもやれるミュージシャンですから、こういうメンバーの中に入っても全く違和感がありません。

3.Old Maid Boogie/Eddie”Cleanhead”Vinson

まず何が素晴らしいかと言えばメンバー全員のリズムのタイトな感じです。スタジオ・セッションですけどバンドみたいなんですね。セッションもこのくらいグレード高かったら楽しいんですけどね。
こういうアルバムを聴くと同じ黒人音楽であるジャズとブルーズは密接につながっていることがわかります。ジャズは敷居の高い音楽ではなく、ブルーズと同じように黒人のポピュラーな音楽の一つでダンス・ミュージックでもありました。今の曲に使われているブギというリズムはブルーズにもジャズにもあるダンス・ミュージックのリズムの一つでした。ジャズがモダン・ジャズになって行くにつれてジャズは何か難しい、高尚な音楽のように思うミュージシャンと聴衆が増えていき、それが逆にポピュラリティをなくしてしまうことになったのでは・・と思います。

次はジャンルを越えた曲です。名ソングライターであり、名シンガーでもあるパーシー・メイフィールドの不朽の名作”Please Send Me Someone To Love”
イントロのT.ボーンのギターとジェイ・マクシャンのピアノの絡みからもう最高のムードで、途中のT.ボーンのギターのアグレッシヴなプレイもお楽しみください。

4.Please Send Me Someone To Love/Eddie”Cleanhead”Vinson

今日はあると・サックス・プレイヤーであり、ブルーズシンガーでもあるクリーンヘッド・ヴィンソンの1969年のアルバム”Kidney Stew Is Fine”を聞きました。
ブルーズという音楽では昔からサックスという楽器がとても魅力的に使われて来ました。残念ながら日本ではブルーズのサックス・プレイヤーは少ないのですが、先日偶然盛岡でその数少ないそして素晴らしいブルーズ・サックス・プレイヤーの藤井康一くんとセッションをしまして楽しかったです。日本にはキドニー・シチューはないので明日は豚汁でも食べるかな・・モツ煮もええけどな。ではまた来週。

2026.01.09 ON AIR

生誕100年を迎えたブルーズの王様、B.B.King

Singin’ The Blues/B.B.King(CROWN CLP 5020)

ON AIR LIST
1.Three O’Clock Blues/B.B.King
2.You Know I Love You/B.B.King
3.Please Love Me/B.B.King
4.You Upset Me Baby/B.B.King
5.Sweet Little Angel/B.B.King

自分が音楽、ブルーズをやる大きなきっかけとなったのが1972年のB.B.Kingの大阪公演の前座だったことはこの番組で何度か話しましたが、去年はそのB.B.が生きていたら100歳になった年でした。それに関連して今年日本のP-VineレコードがB.B.キングの若き日の重要なクラウンとケント・レコード時代のアルバムを発売するそうです。現在なかなか日本盤のブルーズ・アルバムがリリースされない中、解説と歌詞がついた日本盤が再発されるのはうれしいことです。この機会にぜひゲットしてください。
P-Vineブルース・キャンペーン・サイト:https://p-vine.jp/news/20251223-201857

では、B.B.の1956年にリリースされた最初のアルバム”Singin’ The Blues”から
「朝の3時になっても彼女がどこにいるかわからないので眠れない」と・・・夜遊びしている彼女に結局フラれるという歌ですが。1951年R&Bチャート1位。

1.Three O’Clock Blues/B.B.King

ギター・ソロにはもろにT.Bone Walkerの影響が聞けますが、B.B.はT.Boneのブルーズのことを世界で最も美しいブルーズ・サウンドと言ってました。B.B.はT.ボーンだけでなくドクター・クレイトン、ルイ・ジョーダン、ロウエル・フルソンなど先輩ブルーズマンのことを本当に尊敬し、敬意の言葉を度々述べています。今の曲もオリジナルはロウエル・フルソン。
2015年5月14日にB.B.は89歳で亡くなったのですが、いわゆる「モダン・ブルーズ」というジャンルを確立したひとりです。現在ブルーズを歌い、ブルーズギターを弾く者だけでなく、ロック・ミュージシャンもB.B.キングが遺した音楽的遺産の恩恵を受けています。次の曲もR&Bチャート1位になった曲ですが、途中のソロはサックスになっています。つまり、B.B.はギター・プレイも素晴らしいブルーズマンでしたが、ギターを弾かなくても傑出したヴォーカリストであったことがわかる曲です。
「愛する人よ、僕が君を愛しているのはわかっているよね。でも、君は他の男のところへ行ってしまい、もういない。毎朝、そして毎晩君のことを考える。そしていつも君と一緒にいたいと願う。夜が明ける頃僕は一人で泣く。今夜君をこの腕の中に抱きしめられたらと思う」B.B.の熱い想いです。

2.You Know I Love You/B.B.King

豊かな声量で裏声あるいは裏声に近い声からメリスマを使ってヴォーカルを自在に変化させていくB.B.の唱法は実に見事です。
B.B.には従兄弟にデルタ・ブルーズマンとして有名なブッカ・ホワイトがいました。ブッカ・ホワイトはスライド・ギターが上手くてB.B.は教えてもらったこともあるのですが、スライド・ギターはできるようになりませんでした。それでもエルモア・ジェイムズのようなスライド・ギターを弾きたいB.B.は次のようにスライド・バーではなく普通の指の奏法でエルモアのイントロをやる工夫をしました。これも1953年R&Bチャート1位になった曲です。

3.Please Love Me/B.B.King

次の曲も1954年R&Bチャート一位です。とにかく50年代B.B.はヒットを連発し一年に300日というハードなツアーを繰り返していました。全米の黒人たちの間では有名ブルーズマンでしたが、白人を巻き込んだところまでまだ届きませんでした。しかし、B.B.はツアーを繰り返すことで着実に自分の実力を蓄え、バンドもタイトなものになって行きました。
「彼女はバストが90センチ、ウエストが70センチ、ヒップが110センチそしていい脚をしている」と始まる綺麗な女性のことを歌った歌ですが、体のことに触れているのは今はコンプライアンス上問題になるのでしょうか(笑)まあ、ブルーズにはセクハラ歌詞もたくさんありますが・・めんどくさい世の中になりました。

4.You Upset Me Baby/B.B.King

次の曲もB.B.が生涯歌い続けた代表曲です。彼女を天使に例えた歌ですが、最後に「彼女に5セントおねだりしたらなんと彼女は20ドルくれた。そして一緒に出かけようと言ったら彼女はキャデラックを買ってくれた」・・・これもヒモみたいな歌ですが、問題ありですかね(笑)

5.Sweet Little Angel/B.B.King

最近知ったことですが、B.B.Kingの亡くなる前、最後の姿をとらえたDVDでB.B.King On The Road というのがリリースされているんですが、ブルーズ関係者も見逃している人が多いんですが、機会があれば是非観ていただきたい。それを観て改めてB.B.に教えを受けた感じがしました。
またB.B.キング特集やります。
最初に言いましたがP-Vineレコードが今年リリースするB.B.のアルバム持っていない方はぜひゲットしてください。日本版でブルーズのアルバムがリリースされることももう少なくなっているので、ぜひ!

2026.01.02 ON AIR

☆A Happy New Year 2026☆

ON AIR LIST
1.Let The Good Times Roll/Shirley & Lee
2.In The Night/blues.the-butcher-590213
3..Let’s Have A Natural Ball/Albert King
4..Party Girl/T.Bone Walker
5.Hey Bartender/Floyd Dixon

明けましておめでとうございます

なんか、ついこの間新年を迎えたような気がするんですが、もう新しい年か・・・という感じがします

今年もよろしくお願いします

新年ということで新年会をやってる方もいるかと思いますが、今日はそういうパーティ・ソングのブルーズを聴いてもらおうと用意しました。まずは50年代にヒットをたくさん出した男女ヴォーカルデュオのシャーリー&リーの大ヒット曲

1956年R&Bチャート1位、ポップチャートでも20位まで上がった曲で当時はどこのパーティでもみんなこの曲で踊ったんやと思います。「ロックしてロールして踊ってワクワクする楽しい時間を一晩中過ごそうや」

 

1.Let The Good Times Roll/Shirley & Lee

二人ともニューオリンズ生まれ。女性がシャーリー・グッドマンという名前で、男性がレナード・リーという名前で普通こういう男女デュオって付き合ってるか結婚していることが多いんですが、二人はそれぞれパートナーがいたそうです。63年コンビ解散以降、女性のシャーリーさんはスタジオ・シンガーやセッション・シンガーとして活躍したそうでドクター・ジョンの有名なアルバム「ガンボ」にも参加し、72年のローリング・ストーンズの「メインストリートのならず者」にも参加しています

次はニューオリンズ・ピアノのボス、プロフェッサー・ロングヘアのパーティ・ソングで”In The Night”を新年早々手前味噌で悪いのですが、自分のバンド「ブルーズ・ザ・ブッチャー」のカバーで聞いてください。

2.In The Night/blues.the-butcher-590213

最初のLet The Good Times Rollはポップチャートで20位まで上がったということは黒人だけでなく白人層にもウケたということですが、いまの曲はちょっとヤバいのでチャートは無理やったんでしょう。
これも楽しくやろうぜという曲なんですが、もうちょっと大人で「みんななかに入って真夜中から朝まで楽しもう。ウィスキーは買わなくてもええから中にあるから。女の子たちはみんなセクシーで彼女たちがロックするとめちゃ盛り上がって、彼女たちもウィスキーとはちがうモノを欲しがってくる」ってなんでしょう。ヤバイですね。

次も夜遅くまで楽しくやろう。君がロックンロールしないと全然楽しくない。朝から夜遅くまで俺から離れないで愛してくれよ。
この場合ロックンロールという言葉はダンスの意味とセックスの意味と両方を意味してることはこの番組のリスナーの皆さんならわかっていると思いますが、Let’s Have A Natural Ballというタイトルも楽しくやろうという意味ですがこれにもセクシャルな意味が含まれています。Come On Baby Let’s Have A Natural Ball!

3..Let’s Have A Natural Ball/Albert King

次は毎晩新年会に出てはしゃいでいる女性もいるかと思いますが、そういうパーティ・ガールの歌です。
「パーティ・ガールよ、なんで家でじっとしてないねん。昔は素敵やったのに夜の灯りとウィスキーで魅力がなくなって体も弱ってるやろ。周りの警官にも目をつけらけてるで」
まあ好きな女性が夜の快楽的な生活にはまり込んでいるのに忠告してるような歌です。

4.Party Girl/T.Bone Walker

私も昔、毎晩のように夜の街で飲んでいた頃は楽しくて気がつくと夜が明けているという感じでした。終電を逃すとタクシーで家に帰るか、ウィスキーのボトル入れて飲み続けるか悩んでました。大抵後者でしたが・・・。朝まで飲んでも次の日の夕方には酒が抜けていてまた飲めるという感じでした。でも、そういうパーティ・ボーイの毎日も遠い昔となりました。いまはもう11時には眠くなる体になりました。
最後バーテンダーにもう一杯、2,3,4杯と酒を頼む歌ですが、めちゃ楽しくてもう一時半かと思って飲んでもう一杯だけ飲もうとおみって時計見たら4時くらいになってたという歌ですが、これはあります。ぼくはいつも一時くらいから四時くらいまでの時間の流れがめちゃ早いと思ってました。まあ、酔っ払ってるんですが。

5.Hey Bartender/Floyd DixonParty Girl/T.Bone Walker

今回はブルーズのパーティ・ソングを聞きました。新年会で使ってみてください。

今年は去年できなかった自分の50周年記念のツアーをギターの上村秀右とデュオでちょっと細かくツアーしようかと思っています。ライヴに来て欲しいという方がいたらこの番組HP宛にメールください。やれそうなところであれば行きます。

では、今年もよろしくお願いします。

 

 

2025.12.26 ON AIR

この一年を振り返り・・・今年最後のON AIR

ON AIR LIST
1.Got You On My Mind/永井ホトケ隆&山岸潤史
2.I Ran Down Every Dream/Tommy McLain
3.The Dock Of The Bay/Otis Redding
4.Guess Who/B.B.King

毎日鍋ばかり食べている永井です。
今年も最後のON AIRになりました。
一年が本当に早い。今年もたくさんライヴをやり、ツアーにもたくさん出ました。
ホーム・グラウンドである東京高円寺のライヴハウス「JIROKICHI」が50周年だったり、アルバムを出しているP-Vineレコードが50周年だったり、自分もレコード・デビューして50周年だったり、そういう周年記念も多い一年でした。そのデビューした50年前のバンド「ウエストロード・ブルースバンド」の盟友である山岸潤史とデュオのアルバム”still Love With The Blues”のLPレコードを今年リリースできたことも嬉しかったです。
そしてニューオリンズに30年ほど住んで音楽活動してきた山岸が参加しているトロボーン・プレイヤーのコーリー・ヘンリーのアルバムが先頃グラミー賞にノミネートされ、ギターで参加した山岸もグラミー・ノミネートされました。来年のはっぴょうが楽しみです。

1.Got You On My Mind/永井ホトケ隆&山岸潤史

一度もライヴを観たことのないのでルイジアナまで観に行こうかと憧れていたトミー・マクレインが7月24日に亡くなった。ずっと彼のことを知らないでいたが去年たまたまその歌声をネットで耳にして虜になってました。何度も聞いた2022年リリースのそのアルバム”I Ran Down Every Dream”はいまはもう自分の心に住み着いた感じです。
このアルバムを聴いていると、今まで生きて来た人生に叶った夢もあれば叶わなかった夢もあり、どちらかと言えば叶わなかった夢の方が多くて、でも、その夢を見ていた時間はとても幸せな時の流れだったと思うわけです。年老いてくるにつれてもう夢もあまり見れなくなっていくのを感じるトミー・マクレインの切ない歌声。

2.I Ran Down Every Dream/Tommy McLain

12月3日にはギタリストのスティーブ・クロッパーの訃報がネットにあふれました。オーティス・レディングはじめスタックス・レコードのミュージシャンのソングライティング、プロデュース、録音を60年代からたくさん手がけた人です。スタックス・レコードのハウスバンド「ブッカーT&MG’s」のギタリストでもありました。クロッパーを「ブルース・ブラザーズ」の映画で観た方も多いと思います。
とにかく60年代ソウル・ミュージックのヒット、”In The Midnight Hour(Wilson Pickett)”,”Knock On Wood(Eddie Floyd)”など多くの曲を作り、「スタックス・サウンド」と呼ばれたサウンド作りに貢献しました。
個人的には2018年にウィリー・ハイタワーとの来日公演で見たのが最後でした。
聴いていもらう曲は1967年にオーティス・レディングが飛行機事故で亡くなった翌年1968年1月リリースされたこの有名曲。オーティス・レディングとスティーヴ・クロッパーの共作の曲です。

3.The Dock Of The Bay/Otis Redding

今年はメイヴィス・ステイプルズの来日公演を見ることができなかったのが痛恨でした。
自分のツアーと重なっていたんですが、自分のツアーやめようかなと思ったくらいです。
最近はブルーズ系のミュージシャンの来日が少なくなってますが、来年早々1月5日、6日に東京ビルボードでブルーズのレジェンド、ボビー・ラッシュが来日公演をします。すごく楽しみです。ボビー・ラッシュは91才になりますがめちゃ元気で今年話題になった映画”Sinners”にも出演し、今年3月にはブルーズ派のシンガー・ソングライターのケニー・ウェイン・シェパードとのコラボアルバム”Young Fashioned Way”をリリースしています。お尻の大きなダンサーのお姉さんも連れてくるそうでボビー・ラッシュのいつものファンキーなステージが期待できそうです。
今年はB.B.キングの生誕100年でもありましたが、その生誕祝いON AIRは来年最初にやります。
実は11月にB.B.キングの晩年身近にいたバンドのメンバーや家族、スタッフのインタビューをたくさん入れたDVD”On The Road”を見ました。英語版しかないのですが、B.B.キングがどのようにそのブルーズ人生を終えたのか知ることができる映像です。皆さんにも見てもらいたいのです。
僕はブルーズを歌うきっかけが50数年前のB.B.キングのコンサートの前座をやったことだったので、ずっと彼に影響を受けてきたのですが、彼が亡くなってからもまだ彼の影響を受けることになるとは・・。
今年最後の曲はそのB.B.キングです。
「あなたのことを本当に愛しているそして気にかけているのは誰だろう。あなたが心を開いてくれればわかるはず。あなたのことを本当に気にかけているのは私だとわかるはずだ」

4.Guess Who/B.B.King

今年も無事にこの番組を続けられて本当に良かったです。自分のライヴやレコーディングなど音楽活動と同じようにライフワークとなったこの番組に自分の音楽のアーカイヴス、ブルーズのアーカイヴスを残すつもりでやっています。番組HP(https://blues-power.jp)も御覧ください。
来年はもっともっと充実させた番組になるように頑張ります。
いつもサポートしていただいている青南商事さん、本当にありがとうございます。番組エンジニアの玉田くん、今年も一年お疲れ様でした。キー・ステーションの弘前アップルウェーブはじめネット各局の皆さん来年もよろしくお願いします。
Hey Hey The Blues Is Alright 永井ホトケ隆でした 良いお年を!