スタンダップ・ブルーズ・シンガー大特集
スタンダップ・ブルーズ・シンガーの大本命、ボビー・ブルー・ブランド その2
ON AIR LIST
1.I Pity The Fool [Single Version]/Bobby “Blue” Bland
2.Turn On Your Love Light [Single Version] /Bobby “Blue” Bland
3.Chains Of Love [Single Version]/Bobby “Blue” Bland
4.Call On Me [Single Version]/Bobby “Blue” Bland
5.Stormy Monday Blues [Single Version]/Bobby “Blue” Bland
連続してON AIRしているスタンダップ・ブルーズ・シンガー大特集シリーズですが、今日は先週に引き続きスタンダップ・ブルーズ・シンガーの大本命、ボビー・ブルー・ブランド その2です。
このスタンダップ・ブルーズ・シンガー大特集を始めた理由なのですが、ブルーズというと何かとギターという楽器がでてきます。確かにギターという楽器でブルーズはその歴史を作ってきた面もあります。ぼくもギターを弾いてますし、ギターは大好きです。しかし、ブルーズにはピアノもあればハーモニカもオルガンもサックス始めいろんな管楽器も重要なパートを担っているし、ドラムとベースがいなければバンド・ブルーズはできないわけです。そして、もちろん一番大切なのは歌です。ブルーズはインストの音楽ではなくヴォーカル・ミュージックです。それがなぜかギターを弾くための音楽のように思っている人がたくさんいて残念に思います。そしてその逆に楽器を弾かないで歌だけで勝負しているスタンダップ・ブルーズ・シンガーにこの国ではイマイチ人気がないことに長い間残念に思ってきて、とうとう今回のシリーズで爆発です。
今日は先週に引き続きスタンダップ・ブルーズ・シンガーの大本命、ボビー・ブルー・ブランドの二回目
まず個人的にブランドの歌の中で一番好きかもというブルーズ
悪い女に騙されているとわかっているけどやめられないみたいな歌です。タイトルはそのままだと「私はバカを哀れむ」バカは自分のこと。周りのみんなにもあああんな女に熱上げて・・と思われている歌。
1.I Pity The Fool [Single Version]/Bobby “Blue” Bland
この60年代初期にはトランペッターのジョー・スコット率いるオーケストラがついて質の高いバンド・サウンドが聞けます。ドラマーのジャボ・スタークスやギターのウエイン・ベネットの演奏にも脂が乗っていて素晴らしい録音が続きます。次のアッブテンポの曲などはまさに教会のゴスペル・テイストいっぱいです。
2.Turn On Your Love Light [Single Version] /Bobby “Blue” Bland
ボビー・ブランドの歌のテンションが強力すぎて、フェイドアウトするのが勿体無い。もうすこし聞かせて欲しい。これライヴで聴いたらすごかっただろうなと思います。
次の曲はオリジナル・シンガーは1951年に録音したビッグ・ジョー・ターナーですが、サム・クック、B.B.キング、ルー・ロウルズなどそれぞれに素晴らしいカバーの歌が残っています。聴いてもらうブランドの歌は夜のクラブでカクテルでも呑みながら聴きたい歌です。
「愛の鎖で私の心はあなたに縛り付けられている。私はあなたの囚人です。私をどうするつもりですか。もし、私を捨てるのなら鎖を解いて自由にしてください。月が輝く朝の三時にあなたはどこにいるのだろうかと私は思い耽っている」
3.Chains Of Love [Single Version]/Bobby “Blue” Bland
いいですよね・・大人の男の溢れる恋の想いをぐっとこらえているようなこの歌、どうですか・・・。男、ブランドここにあり!ですよ。
次の曲なんかはラテン風味でちょっとサム・クックが歌うようなポップなテイストもありますが、やっぱりブランドの歌声のブルーズテイストが強くてポップにはならないところが面白いです。
ちなみにサム・クックとボビー・ブランドは一才違いの同年代です。白人層にも売れていったサム・クックのことは当然気になっていたでしょうね。
4.Call On Me [Single Version]/Bobby “Blue” Bland
ここまで50年代から60年代までの充実していたデューク・レコード時代のボビー・ブランドを聞いてきましたが、来週は70年代以降のボビーを聞きます。
最後にやはりこの珠玉のブルーズを聞いてもらわないとボビー・ブランドのデュークレコード時代は終われないので、この名曲名唱を堪能してください。
5.Stormy Monday Blues [Single Version]/Bobby “Blue” Bland
原曲のT.ボーン・ウォーカーはもちろん素晴らしいのですが、このボビー・ブランドの名唱によってこの名曲はさらに輝きを増したように感じます。