2025.07.18 ON AIR

祝50周年P-Vine Records!!! ボックスセットが意外と得意なP-Vineの初めてのボックスがこれだった

第4回目シカゴ・ブルースの25年/Chicago Blues A Quarter Century

ON AIR LIST
1.Fish Tail/Johnny Shines
2.Five Long Years/Eddie Boyd
3.Pearly B/Robert Jr.Lockwood
4.I Can’t Quit You Baby/Otis Rush
5.Too Many Cooks/Jesse Fortune

日本が世界に誇るブルーズ・レーベル”P-Vine Records”が創立50周年を迎えることになり、この番組では最近私が気に入っている、でもそんなに知られていない”P-Vine Records”のアルバムを紹介しています。今回4回目はP-Vineが81年にリリースしたLP4枚組ボックス・セット「シカゴ・ブルースの25年/Chicago Blues A Quarter Century」を聴いてみます。このLP4枚組ボックス・セットは89年にCD3枚組で再発されました。P-Vine Recordsは今までCDやLPでマディ・ウォーターズ、オーティス・ラッシュ、チャック・ベリー、エルモア・ジェイムズ、B.B.キングそしてO.V.ライトなどクオリティの高いボックスセットをリリースしてきました。この「シカゴ・ブルースの25年」が最初のボックスセットでした。1940年代半ばから60年代終わりくらいまでのシカゴ・ブルーズの音源を網羅したものですが、チェスやヴィー・ジェイの超大物のマディ・ウォーターズやハウリン・ウルフ、ジミー・リードではなく、小さなレーベルJ.O.BやCobraやアーティスティックといったレーベルの音源をコンピレーションしています。では最初にロバート・ジョンソン直系、日本にもきてくれたジョニー・シャインズ。

1.Fish Tail/Johnny Shines

やはりロバート・ジョンソンを思い出させるスライド・ギターによるブルーズです。そのロバート・ジョンソンの影響が強すぎるところが彼の名前がいまいち上がらなかった理由の一つなのですが、歌、ギターとも実力は十二分にあるんですがね・・・難しいですね。日本に来た時も一緒にきたエイシズとロバートJr.ロックウッドの演奏が素晴らしすぎてそっちにばっか話が盛り上がってちょっと可哀想でした。
シカゴ・ブルーズというとギター・ブルーズの前にはピアノがメインのブルーズマンが多く録音を残し、偉大なビッグ・メイシオを筆頭にジョニー・ジョーンズ、オーティス・スパンなど彼に影響を受けたブルーズ・ピアニストが素晴らしい録音を残しました。その中の一人エディ・ボイドの有名曲を聴きましょう。「一人の女のために5年間製鉄所で働き続け、結局ひどい目にあって別れた。次に結婚する女は金を持ってきてくれる女にしょう」と生々しいブルーズですが、1952年R&Bチャートの1位に輝いたブルーズです。

2.Five Long Years/Eddie Boyd

愛した女のために仕事が終わると金を持って女の元へ帰る生活を5年間続けたのに多分女が他の男のところへ行ってしまったんでしょう。まあ恨み節ですね。でも、次は金を持ってきてくれる女にしょうと歌うところがええですよね。救われるというか・・。
次はさっき言いましたシカゴ・ブルーズというよりブルーズ全般にわたってギター名人の一人、ロバート・Jr.ロックウッド。ロックウッドも最初に聞いたジョニー・シャインズと同じようにロバート・ジョンソンの影響を受けた人ですが、ロックウッドはそこにシティ・ブルーズやモダン・ブルーズのギターのテイストを入れ込んでシャインズより垢抜けた自分のスタイルを確立した人です。1951年の録音 曲名がPearly B 、Pearlyは「真珠のような」という意味でBは彼女の名前ですからパール/真珠のように輝く綺麗な彼女ということでしょう。その彼女に帰ってきてくれと歌ってます。本当に逃げられた歌ばっかです。

3.Pearly B/Robert Jr.Lockwood

今日聞いてもらっている「シカゴ・ブルースの25年」このコンピレーション・ボックスセットには40年代半ばから60年代終わりくらいまでのシカゴのブルーズがほぼ時系列で収録されているので、非常に丁寧な解説とともに聞いているとシカゴ・ブルーズというジャンルのブルーズがどういうものかよくわかるようになっています。次は今のロックウッド世代の次の世代。もうロバート・ジョンソンの影響などがほとんどなく、B.B.キングなどに影響を受けたモダン・シカゴ・ブルーズの時代に突入します。1956年録音、当時22歳のパワフルで溌剌とした歌が聴けます。オーティス・ラッシュ。

4.I Can’t Quit You Baby/Otis Rush

「お前と別れられない。お前は俺の幸せな家庭を潰した。お前の愛を隠したくはないんだ。でも俺の呻いている声が聞こえるだろう」そんな勝手な不倫、知らんがなと言いたいですね。
次は60年代の更に新しい感覚のシカゴ・ブルーズが登場しました。R&Bのテイストでとてもダンサブルなこの曲はドラム、ウィリー・スミス、ベースにジャック・マイヤーズ、ギターにバディ・ガイ、ピアノにラファイエット・リーク、ハーモニカにウォルター・ホートンという当時のシカゴの実力派若手で録音されました。ヒップな曲です。ジェシー・フォーチュン。

5.Too Many Cooks/Jesse Fortune

おもろい曲です。
今日聞いてもらったP-Vine Recordsのボックスセット「シカゴ・ブルースの25年/Chicago Blues A Quarter Century」は今も時々中古レコード店で見かけます。ブルーズという音楽を知りたいという人は丁寧なライナーノーツも入ったこのボックスセットお勧めします。ブルーズの歴史的な流れやシカゴ・ブルーズの特徴を知ることができます。
今日は50周年目を迎えた日本の素晴らしいブルーズレーベルP-Vine Recordsの特集の4回目でした。では次回をお楽しみに。
P-Vine Records https://p-vine.jp