2017.01.06 ON AIR

HAPPY NEW YEAR  2017
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ON AIR LIST
1.Mannish Boy/Muddy Waters
2.How Blue Can You Get/B.B.King
3.Rocket 88/The James Cotton Band
4.Party Girl /T.Bone Walker
5.Mama He Treats Your Daughter Mean/Ruth Brown

あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします。
新年から直球ですが、正月のテレビってほんとに面白くないですよね。たぶん45年前もそんなことを言ってたんだと思います。その45年前に僕の人生を揺るがす大きなことがテレビでありました。
NHK・TVで「いまのシカゴ黒人とブルーズ」みたいな番組を新聞でみつけて、まあ暇つぶしに見たわけです。それはイギリスのテレビ局BBCが作った番組だったんですが、ドキュメント番組でいまは「シカゴ・ブルーズ」というタイトルでDVDで発売されてます。その番組は社会、政治的にその時代のアメリカ黒人の現状をリポートするものでしたが、途中で急にシカゴのクラブのシーンになりマディ・ウォーターズが歌っているシーンが出てきました。その時、それまで好きだったロックでは感じたことのない衝動が自分の心の中で生まれました。でも、それを言葉で言い表すのは45年経ったいまでも難しいものです。そして、しばらくするとバディ・ガイ、ジュニア・ウエルズ、 J.B.ハットーなどが登場しブルーズマンが歌うシーンを初めてしっかり見ました。
それがブルーズに惹かれた最初のきっかけでした。それからブルーズのレコードを探し始め、自分でも歌いたいという気持ちになったのでした。
正月になるといつもその時のことを想い出します。
今年も年の最初はそのマディをガツンと聴いて「ブルーズ初め」にします。
1955年ハーモニカ、リトル・ウォルター、ギター、ジミー・ロジャース、ドラム、フランシス・クレイ、ベース、ウィリー・ディクソン
鉄壁のシカゴ・ブルーズ!
Mannish Boy/Muddy Waters

それまでロックを歌っていた自分の音楽的な柱をブルーズにするきっかけがマディならブルーズと歩む運命を決定的にしたのがB.B.キングでした。初めてマディを聴いてブルーズの底なし沼に足を突っ込んでたった1年でB.B.キングのコンサートの前座に出ないかと話が来たのは、いまでも夢のようです。最後に一緒にセッションにも誘われたその時のB.B.と彼のバンドから受けた音楽的な衝撃は、僕の人生を変えてしまうのに充分なインパクトでした。前座をやらせてもらった前の年1971年にリリースされたライヴ・アルバム”Live In Cook County Jail”から
How Blue Can You Get/B.B.King

アメリカに行ってブルーズをもっと生で聴きたいという欲求が高まって、レコーディングした金やライヴの金を貯めて初めてアメリカへ・・1975年。その時ロスで観たのが、当時バリバリのファンク・ブルーズをやっていたジェイムズ・コットン。
1974年リリース、ファンク・ブルーズの名盤”100%コットン”から
Rocket 88/The James Cotton Band

初めてアメリカに行った同じ75年にT.ボーン・ウォーカーは亡くなっていて残念ながら彼のライヴを見ることはできなかった。
そのTボーンの1968年リリース。 ギターにメル・ブラウン、ドラムにポール・ハンフリーなど腕達者なバックが入りアルバムの”Funky Town”というタイトルどおりファンキーなテイスト。30年代から活動しているT.ボーンが60年代終わりの16ビート・ファンキー・グルーヴにうまくハマっているところが素晴らしい。
Party Girl /T.Bone Walker

初めてのアメリカで黒人街に行くのは最初怖かったのですが、どうしても観たいライヴがほとんど黒人街なので勇気を奮い立たせて行きました。すると、ストリートを歩くのは怖い時もあったけど、クラブに入るとお店の人とか話しかけてくる人が親切で優しくて、僕は白人のクラブにいるより居心地は良かった。そんなロスの黒人街ワッツのクラブで観たルース・ブラウンは圧倒的でした。その数年後に彼女にインタビューできたのもいい思い出です。
Mama He Treats Your Daughter Mean/Ruth Brown

今年もよろしくです。今回は新年のご挨拶がてら僕がブルーズを好きになった頃の曲を聴きました。
Hey!Hey!The Blues Is Alright!

2016.12.30 ONAIR

今年心に残ったアルバム、曲

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ON AIR LIST
1.If It’s A Light/Mavis Staples
2. Need You Tonight/Bonnie Raitt
3.Come Rain Or Come Shine/Bob Dylan
4.Night Time Gardener/Bobby Rush
5.I Pity The Fool/blues.the-butcher-590213

 
今年最後のON AIRです。1年が過ぎるのが本当に早くて、この番組も放送開始から9年が過ぎました。今年もたくさんのみなさんに熱心に聴いていただき感謝しています。とくにインターネットで放送されるようになってからは、バンドのツアーで行く各地の方から「聴いてますよ」と言われるのが何より励みになります。そのバンド「ブルーズ・ザ・ブッチャー」で今年2年ぶりのアルバム”Three O’Clock Blues”をリリースできたことも嬉しい出来事でした。リリース・ツアーでは北海道から九州までたくさんのみなさんにライヴにお越しいただき、アルバムも購入していただきありがとうございます。
何より健康で音楽を続け、歌い続け、この番組を続けられたことがいちばんの収穫です。
また来年もよろしくお願いします。
今日はそんな今年一年の心に残った曲をON AIRです。
まずはいまもルーツであるゴスペルをしっかり持って、まったくブレない姿勢で歌い続けるメイヴィス・ステイプルズが、今年二月にリリースしたアルバム”Livin’ On A High Note”から
If It’s A Light/Mavis Staples
かっては家族で続けていた「ステイプル・シンガーズ」がお父さんや姉妹の死によって継続できなくなり、ソロで活動するようになったメイヴィスのここ数年の活躍は素晴らしいです。
彼女をとりまく優秀な音楽関係者によってうまくサポートされて、彼女はコンスタントにアルバムをリリースし続けています。メイヴィス・ステイプルズは私淑するシンガーのひとりです。

次はメイヴィスと同じように素晴らしい年の取り方をしているボニー・レイット。これも今年リリースされたボニーの新譜”Dig In The Deep”からです。凛としているけど上品な女性としての色香もある歌と彼女にしか弾けないスライド・ギター。完全に自分のスタイルを確立した近年の彼女は揺るがないアメリカの女性ロック・シンガーのアイコンになりました。
Need You Tonight/Bonnie Raitt
アメリカではさっきのメイヴィスと一緒によくステージに立つ仲良しなんですが、是非ふたりで来日して欲しいです。

今年ノーベル文学賞を受賞して話題になったボブ・ディラン。メイヴィスもボニーもディランもずっとブレずに音楽をやってきていまも現役です。やはり音楽にリタイアはないです。ディランは今年通算37作目”Fallen Angels”を5月にリリースしました。前作”Shadows In The Night”の流れで今回もフランク・シナトラやホーギー・カーマイケルのアメリカの昔のいいポピュラーソングを取り上げています。
「雨の日も晴れて要る日も他の誰よりも君のことを愛している。幸せも不幸せもふたりで分かち合う。お金があろうとなかろうと何があっても君といたい。雨でも晴でも君と一緒にいたい」
Come Rain Or Come Shine/Bob Dylan

そして、ブルーズでは今年の秋にベテラン中のベテラン・ブルーズマン、ボビー・ラッシュが”Porcupine Meat”といういいアルバムをリリースしました。
その中の曲からNight Time Gardener「夜の庭師」を聴こうと思います。だいたい夜に庭の手入れにくる庭師っておかしいのですが、「オレを夜の庭師に雇いませんか、奥さん。ちゃんとええ仕事しますよ。」というブルーズの伝統とも言える間男ソングです。スライドギターはケブ・モです。
Night Time Gardener/Bobby Rush

僭越ながら僕のバンド、「ブルーズ・ザ・ブッチャー」も新しいアルバム「スリーオクロック・ブルーズ」を六月にリリースしました。2年ぶり、7枚目のアルバムになりました。とくにボビー・ブランドのこの曲を録音できたことは自分の音楽人生の中で嬉しいことでした。これからもバンドのツアーで各地に行くと思いますが、みなさんよろしくお願いします!
I Pity The Fool/blues.the-butcher-590213
今年もこの番組を聴いていただきありがとうございます。今年はブルーズだけでなくブルーズにまつわるいろんな音楽も広く、でも深くON AIRしてきました。「日本1のブルーズ番組」と言ってくださっている方もいて光栄です。来年もより意欲的に取り組んで面白い番組にしていきます。
ご意見とか、こんなんやって欲しいとかご希望があれば番組のホームページ(blues-power.jp)に書き込みできるコンテンツがありますので、送ってください。では、また、来年、また、来週、Hey hey,The Blues Is Alright!

2016.12.23 ON AIR

Merry Christmas!恒例クリスマスソング特集

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ON AIR LIST
1.The Christmas Song/Bob Dylan
2.Merry Christmas Baby/Charles Brown
3.Happy Xmas (War Is Over)/John & Yoko & The Plastic Ono Band With The Harlem Community Choir
4.I Saw Mommy Kissing Santa Claus/The Ronettes
5.Christmas In Heaven/B.B.King

あっと言う間の1年で今年もクリスマス・ソングをON AIRする季節になりました。今日はブルーズとかR&Bとか関係なくクリスマス・ソングを聴いてください。
「暖炉に火が入れられて、聖歌隊が歌うクリスマスキャロルが聴こえ、美味しい食べ物の匂いがして、子供たちは眠れないよね、プレゼントをたくさん積んだソリをトナカイが空を飛びながら引っぱってくるのか。誰もがこっそり見ている・・・」今年、ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランのクリスマス・アルバムから、まずはこの曲。The Christmas Song/Bob Dylan

僕もクリスマスシーズンになるとライヴで歌う「メリークリスマス・ベイビー」ブルーズのクリスマスソングと言えば・・・まずこれ。レイ・チャールズはじめ多くのフォロワーを生んだウエストコーストの人気ブルーズマン、チャールズ・ブラウンの1947年のヒット。「クリスマスの日にはオマエがダイヤモンド、くれるからオレは天国にいるみたいや・・」そりゃそやろ・・。
Merry Christmas Baby/Charles Brown

次はこの季節に街を歩いていると必ず聴こえてくるジョン・レノンのクリスマスソング。1971年に発表されてからいまやすっかりクリスマスソングの定番になりました。サブ・タイトルに”War Is Ove”とついているように「戦争をやめよう」という反戦メッセージものせたジョンらしいクリスマスソングです。
Happy Xmas (War Is Over)/John & Yoko & The Plastic Ono Band With The Harlem Community Choir

次はクリスマスソングの中で僕が格別に好きな曲。これは子供の目から見たクリスマスソングでマイケル・ジャクソンがジャクソン5時代に歌った、可愛いバージョンもあります。「ママがサンタとキスしているところを見てしまったんだ。昨日の夜やどり木の下でキスしてるところを。ママは僕がもう寝ていると思ってたみたいやけど階段を降りて見てしまった。ママがサンタとキスしているのを。パパに言わなきゃ」今日は大好きな女性グループ「ロネッツ」のキュートな歌声で聴いてみましょう!
I Saw Mommy Kissing Santa Claus/The Ronettes

去年のクリスマスもB.B.キングのこの曲”Christmas In Heaven”をON AIRしました。アルバムは”A Christmas Celebration Of Hope”というタイトルで2001年にリリースです。ジャケットには赤い蝶ネクタイのB.B.と彼の愛用のギター「ルシール」が同じように赤いリボンつけて写っています。B.B.が去年の5/14に天国へ召されてからブルーズは大きな柱を失った感じが続いています。この曲のタイトルのようにB.B.が安らかに天国でクリスマスを迎えていることを祈ります。
Christmas In Heaven/B.B.King
僕はなぜかクリスマスは楽しいより少し寂しい気持ちになります。1年間に亡くなった友達、知人のことを想い出したり、戦争や貧しさの中でクリスマスを迎えるたくさんの人たちがいまもいることや、地震や台風といった災害で大変な目に遭っている人たちのことを思うからかも知れません。クリスマスは派手なパーティをやることでもなく、高いプレゼントを送ることでもなく、本来キリストの生誕を祝う日ですからいろんな人たちのことを想う日で間違いはないと想います。
ささやかにケーキでも食べて、いろんな人のことを想うクリスマスもいいのではないかと想います。では、みなさん、メリー、メリー、クリスマス!

2016.12.16 ON AIR

現在のテキサスのリアル・ブルーズ・アルバム”EASTSIDE KINGS”

EASTSIDE KINGS (P-Vine Records PCD-25208)

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ON AIR LIST
1.Goodlie Ooglie/ Peewee Calvin
2.Whisper In Your Ear/ Ray Reed
3.Cry To Me/ Soul Man Sam
4.Kidney Stew/Mac Mcintosh
5.Broke And Hungry/Birdlegg

 

 

 

 

この番組でON AIRしている曲は昔のブルーズ、R&Bが多い。それはそういう音楽の全盛が30年代から70年代あたりだからいいものを聴いてもらおうと選曲するとそうなってしまう。そして、もうひとつの理由は最近のものにいいと思えるものが少ないからだ。もちろん新しいブルーズ、R&B系の音楽にアンテナは張っているが、なんせ「いいなぁ」と思えるものが少ない。そんな中、「おおっ!」と久しぶりにツボに入ってきたのが今回聴いてもらう”EASTSIDE KINGS”だ。

テキサスのオースティン界隈で長年ブルーズやR&Bを歌っている歌手たちを集めて、ショーケース的に次々歌ってもらう形式をとったこのコンピレーション・アルバムは今年の9月にリリースされている。録音の核となってバックを務めているのは、このアルバムのレーベル「ダイアル・トーン」のボスでありベースのエディ・スタウト、キーボードがピーウィー・カルヴィン(彼の歌も収録されている)そしてギターがスティーヴ・フルトン、ドラムがリコ・レフォンテとチャールズ・ショウ。
テキサスのブルーズ・クラブで長年鍛えられて来た強靭なサウンドとグルーヴをバックに歌う歌手たちがまた百戦錬磨の個性派揃い。まずはキーボードを弾いているピーウィー・カルヴィンが歌うGoodlie Ooglie/ Peewee Calvin
カルヴィンの歌声は60~70年代メンフィスのルーファス・トーマスを想い出します。ファンキーで泥臭くていいです。ギターソロもテンション高くて気持ちいいけど、弾きすぎない感じがまたいい。

次のレイ・リードはダイヤルトーン・レーベルから2007年に”Lookin’ For The Blues”というアルバムをリリースしている。1940年生まれですから、いま76才。60年代中頃にテキサスのフォートワースという街で演奏をしていたけど、子供が11人もできてしまってその子供たちを育てるために音楽を断念して自動車工になっていたといういかにもブルーズな経歴。80年代の終わりにカムバックしてデビューアルバム”Lookin’ For The Blues”を出したのが67才!すごい!世のおっさんたちまだまだ遅くないですよ。Whisper In Your Ear/Ray Reed

次のソロモン・バークの名曲をカバーしているソウルマン・サムは、昔メンフィスのスタックスレコードで録音したこともあったけどデビューまで届かなかった。
歌うことがすごく好きなんだと感じられる実直な歌い方が本当にいい。ちょっとボビー・ブランドを想い出させる歌声で僕は好きだ。Cry To Me/Soul Man Sam

ファンキー・ブルーズやいまのようなR&Bの中にあってジャンプ系のKidney Stewを歌うのが、マック・マッキントッシュという名前のおっさん。「ふざけてんのか、その芸名」と突っ込みたくなるところですが・・・。この選曲も聴いてみると無理なくスムーズにアルバムに馴染んでいるのは、やはりバックが百戦錬磨の腕達者たちだからか。Kidney Stew/Mac Mcintosh

最後はリアル・ブルーズ
「「オレは一文無しで腹へっているのに オークランドって街はひどいところだ。いい時はみんないい顔するけど落ちぶれたら知らん顔さ。家族も助けようともしてくれない。自分のことは自分でやりなって言う。今夜寝るとこもなくてオレは一晩中通りをあるいているんだ」Broke And Hungry/Birdlegg

今回聴いたアルバム”EASTSIDE KINGS”は今年10月にP-Vine Recordsから日本盤でリリースされました。解説歌詞カードもついてます。
こういう生き生きしたブルーズの新譜をもっと聴きたいし、来日もして欲しいですね。

2016.12.09 ON AIR

テキサスのファンキーなピアノ・ブルーズマン、フロイド・ディクソン!

Floyd Dixon/Hey Bartender His Very Best 1949-59 (JASMCD-3065)
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ON AIR LIST
1.Hey Bartender/ Floyd Dixon
2.Dallas Blues/ Floyd Dixon
3.Wine, Wine, Wine/ Floyd Dixon
4.Tired, Broke and Busted/ Floyd Dixon
5.Tight Skirts/ Floyd Dixon

 

 

 

 

前回はテキサスのワイルド・ギタリスト、ピー・ウィー・クレイトンでしたが、今回はテキサスのファンキーなブルーズ・ピアニスト、フロイド・ディクソンです。
フロイド・ディクソンは1929年テキサスのマーシャルというもうルイジアナ州に近いところで生まれ ピアノを独学で覚えて 13才の時に一家でロスに引っ越し。テキサスからウエストコーストへ行って一旗揚げたいというのは当時の黒人に多かったパターンです。当時ロスなんかは右肩上がりの街でしたから、アメリカの中西部の人たちは成功を夢見て移住したんでしょうね。
フロイド・ディクソンを知らなくてもこの曲を知っている人はいるかも。1978年のブルーズ・ブラザーズのアルバム”Briefcase Full Of Blues”でカバーされて、それで知っている人もいると思います。そのオリジナルをまず聴いてください。
ちょっと訳します「この間の夜はめちゃ楽しかったなぁ。飲み始めたらすっかり酔っぱらって、気持良うなってともだちみんなに酒をおごってやったんや。ヘイ・バーテンダー、1杯2杯3杯4杯みんなにビール注いでやってや。よう見たらカウンターの端っこに可愛い娘がおるやんか、なあなあ友達にならへんか。自分めっちゃ可愛いやん、オレと一緒に飲もや。ヘイ・バーテンダー、1杯2杯3杯4杯みんなにビール注いでやってや。めちゃ楽しくて飲んでたらあっと言う間に夜が明けてきた。ヘイ・バーテンダー、1杯2杯3杯4杯みんなにビール注いでやってや。ジュークボックスはから流れる音楽はみんなええ感じや。みんな歌い始めてる。そしたら誰かがラストオーダーや言うてる。ヘイ・バーテンダー、1杯2杯3杯4杯みんなにビール注いでやってや。」
めちゃおごったりはしませんでしたが、毎晩朝まで飲むこんな日々が昔私にもありました。
1.Hey Bartender/ Floyd Dixon
1948年にアマチュア・コンテストで優勝し、その時のバンドリーダー、ジョニー・オーティスに認められてプロの世界に入った。レコード・デビューの最初の曲が「ダラス・ブルーズ」。
これがラッキーなことにチャートのトップ10位までいって次の「ミシシッピー・ブルーズ」というのも14位まで上がり好調にデビューを飾りました。では、そのデビュー曲、ダラス・ブルーズを・・。
2.Dallas Blues/ Floyd Dixon

ディクソンはロスで演奏活動を初めてすぐに、同じロスにいた同じピアニストのチャールズ・ブラウンと友達になります。まあ、チャールズ・ブラウンは”Driftin’ Blues”とか”Merry Christmas Baby”とか大ヒット曲があったので、40年代から50年代にかけてウエストコーストにいたブルーズピアニストは多かれ少なかれチャールズ・ブラウンの影響をウケていて、かのレイ・チャールズもそうでした。
このフロイド・ディクソンはチャールズ・ブラウンほど都会的ではなくて田舎臭さが残っているところが味噌で、あとはファンキーな一面、一曲目のHey BartenderのようなファンキーなR&Bテイストがあるところがいいところなんですが、次の曲もHey Bartenderと同じようなお酒ネタの曲です。
「いつもワイン、ワイン、ワインや。ワイン飲むとめちゃ気分ええねん」それだけの歌ですが、宴会で盛り上がりそうな曲です。
3.Wine, Wine, Wine/ Floyd Dixon

同じテキサス出身のピアノ・ブルーズマン、エイモス・ミルバーンも”Bad, Bad Whiskey””One Scotch, One Bourbon, One Beer” “Thinking and Drinking,”とかお酒ネタのヒットが多かった人です。
まあ、こういうご陽気なブルーズばかり歌っていたわけではないんですよ、
次はTired, Broke and Bustedというタイトルなんですが、「疲れた、壊れた、つぶれた」で、そのあとに仕事もなくした。自分の彼女も失くした。腹へって死にそうや。ああ疲れた、壊れた、つぶれた。すべてオマエのせいや」
これ結局、女のせいにしてますけど、こいつが悪いんですよ。たいてい男が・・・。すんません。
では、疲れた、壊れた、つぶれた
4.Tired, Broke and Busted/ Floyd Dixon
歌詞の内容にしては曲調がなんかゆるい、陽気な感じですが・・まあつらいけど笑い飛ばしてしまうおか・・というところでしょうか。
その後、ディクソンはめちゃくちゃは売れなかったんですが、60年代70年代もいろんなレーベルに録音してます。
70年代半ばにはレイ・チャールズやルース・ブラウンとヨーロッパツアーしたり、スエーデンのレーベルからアルバムをリリースしたり、2006年77才でガンで亡くなるまで現役として活躍しました。
では、最後にディクソンらしい曲で、タイトルがいいです。タイト・スカートです。
「体にフィットしたタイトスカートを着た女ってたまらんよね。大きなお尻でタイトドレスを着てるんっていいよね」
僕も言いたい「いいよね」
5.Tight Skirts/ Floyd Dixon

今日は40年代から活躍したファンキーなウエストコーストのピアニスト・ブルーズマン、フロイド・ディクソンでした。お酒飲む時とか宴会、パーティにぴったりのブルーズです。年末に是非どうぞ!